【40代・50代こそ知っておきたい】糖質をとりすぎていると、タンパク質不足を招くのでご用心!
糖質ばかり食べたくなってしまう状態を改善するには?
「糖質ばかり食べてしまうのは、血糖値と関係があります。血糖値が下がると“お腹が空いた! 何か食べろ!”という指令が脳から出ます。血糖値は糖質をとると簡単に上がるので、お腹が空くとつい糖質をとりたくなるのです。 空腹時に糖質が多いものをとると血糖値が急上昇して、今度はそれを下げようと、過剰にインスリンが分泌されて血糖値が急激に下がるので、また糖質をとりたくなってしまいます。 こんな悪循環を防ぐためには、血糖値が乱高下をしないようにすることです。方法としては、糖質は食事の最後に食べるようにして、先にアブラやタンパク質をとるようにすると血糖値の急上昇が抑えられます。肉が食べられない人は、食事と一緒にお茶にココナッツオイルを入れて飲むのもOK。 また、どうしても甘いものが食べたくなったときは、糖質量が比較的少ないハイカカオのチョコレートや、甘いたれの焼き鳥や焼き豚などを食べるのがおすすめ。そういう食べ方をしていると血糖値が乱高下せず、甘いものに手が伸びることも減っていきます。ただし、糖質を減らす場合には注意点があり、いきなり減らすのはNG。 タンパク質や脂質が不足していて、糖質中心の食事だった人がいきなり糖質を減らすと、体調をくずすことがあるので、最低でも1食150g程度の肉が食べられるようになってから糖質量をコントロールしていきましょう」
【教えてくれたのは】 金津里佳さん 管理栄養士。医療法人美健会 ルネスクリニック東京・管理栄養士。北陸学院大学短期大学部食物栄養学科卒業。産科婦人科、人工透析科、栄養療法を主とする自由診療クリニックでの勤務を経て、2019年より現職。「人の身体はみな同じではない」をつねに意識し、日々の栄養カウンセリングに臨む。「食事は治療」との信念から一生続く食事という行為を根本治療ととらえ、論拠が納得できる正しい情報を届けたいという思いから、書籍などで情報を発信。著書に『9割が間違っている「たんぱく質」の摂り方』(青春出版社)がある。 写真/Shutterstock 金津さんphoto/久富健太郎 取材・文/和田美穂