「人生の後半」を楽に過ごすために手放すもの3つ、これまでの習慣を捨てることで発見できるものもある
物事を上手におさめる方法を聞かれたある識者は、「重箱に詰められたみそを、丸いしゃもじですくうようにすればいい」と答えたといいます。四隅のみそは残りますが、隅をつつくような完璧さを求めないほうがいいというのです。 掃除、洗濯、料理、その他の名もない家事は、あなたが「やって気持ちがいい」と思えるもの以外は手を抜いて、とりあえず、心の負担を軽くする。どんなことでも、やってみないとわからないことがあります。家事を手抜きしてみたら、100点を目指さなくても問題ないことがわかるでしょう。
私の場合は、「家事は面倒なもの」と割りきっています。そのうえで、「面倒でもやらなくてはいけないことがある」と覚悟を決め、楽しむようにしています。私にとって、風呂掃除は水遊びの延長です。掃除は汚れていたり、散らかっていたりする場所を見つける宝探しですし、料理は素材や調味料の化学反応を実験するようなものです。人生には、楽でなくても楽しめることがありますが、家事もその1つかもしれません。 ※外部配信先ではイラストを全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください
■人生後半は、10円、100円単位で眉間にシワをよせない 昭和の時代は、婦人雑誌の付録に家計簿がついていました。その使い勝手のよさから、家計簿のために雑誌を買った人もいるでしょう。 家計簿の役割は、お小遣い帳と同じです。自分が何にいくら使ったか、いくらもらったか、それを週単位や月単位で客観的に見えるようにすることで、支出の癖や、無駄遣いの防止になります。大人になれば、将来のために、自分の収支、家族の収支を知っておくのは大切です。生活設計に合わせて、貯金や投資、保険などにもお金を振りわけないといけません。そのため、家計簿は一家をスムーズに運営していく材料になります。
自分が所属している会の会計をやったことがある人は、帳簿(これもお小遣い帳の延長)のメリットはおわかりでしょう。帳簿を1年間つけていると、その会がどんな流れで運営され、どんなことをしているのか、いくら経費がかかっているのかを総合的に把握できます。こうしたことは、会計をした人だけの特権です。 そして今や、家計簿はパソコンやスマートフォンで簡単に使えるようになりました。そうなった理由の1つは、レシートの保管から項目わけの記帳、計算に至るまで、たいへんな労力が必要だからです。