流経大柏FW山野春太が先発起用に応える先制弾!キレを取り戻し、一番の状態にある“スーパー山野”が狙うは連発と得点王
[12.31 選手権2回戦 流通経済大柏高 5-0 佐賀東高 柏の葉] 怪我続きで苦闘の1年も、キレとコンディションを取り戻して絶好調で迎えた選手権。“スーパー山野”と評されていたストライカーが、躍動した。前半13分、流通経済大柏高(千葉)は中央から前線のFW粕谷悠(3年)へパスが通る。これをサポートしたFW山野春太(3年=tfaジュニアユース出身)が「(こぼれ球に)いち早く反応できたんで、それをしっかりと決められて良かったです」とドリブルから右足を一閃。これが右隅に突き刺さり、先制点となった。 【写真】なでしこDF北川ひかるが母と韓国旅行「とてつもなく美人」「モデル?」「アップ、めちゃカワ」 榎本雅大監督も「ずっと期待してはいたんですけど、怪我もあってなかなか結果出せなくて。でも、プリンスでハットトリックしてから一気に調子上げてきて、今ほんと絶好調なんで。山野が取って良かった」と称賛した先制ゴール。指揮官が1週間前から先発起用を考えていたというストライカーが歓喜をもたらした。 スピードを活かした裏抜けを特長とするが、「後ろ向きでもマイボールにできるぐらいの球際の強さとかも自信ある」という山野はこの日、前線での競り合いでも健闘。正確なポストプレーでtfaジュニアユースでもチームメートだった“盟友”MF柚木創(3年)らのシュートシーンを演出していた。 「もう(柚木とは)ずっとやってきたんで。柚木から自分がシュートまで行くパスが今日はあんまりなかったなと思うんですけど、そういう縦関係でワンツーとかもできるんで、そこからのパスで点決めるっていうシーンも多分作れるかなと思います」。この日は前半のみで湘南内定FW松本果成(3年)と交代。それでも、「1点じゃちょっと自分は満足できてないんですけど、とりあえずまだ自分たち初戦ってことで、チーム的にも点いっぱい取れて、自分も1点取れて、そこは良かったです」と前向きだった。 山野は1年時のニューバランスチャンピオンシップU-16の前橋育英高(群馬)戦や帝京高(東京)戦で素晴らしいゴールを決めてチームを決勝へ導き、榎本監督からも「スーパー山野」と評されるほどの力を見せていた。1年生ながら、選手権予選で早くも先発出場。だが、怪我が多く、前回の選手権予選は試合中の怪我で離脱し、今年も怪我に苦しんだ。 公式戦のピッチに立ってもなかなか活躍することができず、プレミアリーグEAST後半戦は登録30人リストから外れていた。それでも、「自分の身体を見つめ直して、ほんとにキレのところとか、前日の過ごし方とかも徹底したので、そこは改善してきたかなと思います」。同時にトレーニングから動きの量や反応の速さを意識してきたという山野は、榎本監督のアドバイスも力に状態を上げて行く。 11月23日にBチームのプリンスリーグ関東2部の山梨学院高戦に出場。そこでハットトリックを達成すると、プレミアリーグEAST最終節で今季初先発を果たす。そして、大会直前に行われた選手権出場校との練習試合では米子北高(鳥取)戦での2発をはじめ、全4試合でゴール。「エノさん(榎本監督)からも、もう自分は『普通に(足を)振れば調子上がる』って言われて、もうほんと、『振ったら、良い』って言われていました。そういうとこでやっぱ意識していったら調子も上がってきたんで、そこはやっぱエノさんのアドバイスもあったかなと思います」。試合に出られない悔しさもエネルギーにトップコンディションに上げてきたFWは、選手権で連発と得点王を目指す。 「出れないって悔しい思いも経験した中で、こうやってスタメンで出れて点も決めれたんで、今、満足はしてないですけど、もっと自分で高めて、この大会でも得点王を狙えるぐらいまで目指していきたいです」。3年間で状態は一番。取り戻してきた“スーパー山野”の姿を「期待して下さい」と語った背番号9が、選手権でまだまだ躍動する。