医師に聞いた!糖尿病を「改善させる食事」と「悪化させる食事」
生活習慣病の代表格ともいえる「糖尿病」。日本人の4人に1人は糖尿病か、その予備群とも言われていて、悪化すると脳梗塞や脳出血、心筋梗塞や狭心症などのリスクを高めることもあります。そこで今回は、糖尿病を改善させる食事や悪化させる食事などについて、YouTubeチャンネルの登録者数が37万人を誇る、医師でヘルスコーチの石黒成治先生に教えてもらいました。 ◇ ◇ ◇
糖尿病を治すためにまずするべきこと
糖尿病は、基本的には「血糖値が高い」ことで定義されます。多くの人は健診で血糖値が高いと指摘されて病院に行き、そこで検査をされて初めて発覚します。 糖尿病と診断されると、すぐに薬を出されることが多いですが、そもそも糖尿病は大部分が生活習慣病のはず。生活習慣病は生活習慣を変えれば良くなる可能性が高いのに、実際はすぐに薬を出されてしまいます。 それは糖尿病の将来の合併症を予防するため。多くの場合、糖尿病は血管が傷む疾患なので、心臓や脳の血管が傷まないように、大きな血管が詰まらないように、腎臓・目・神経のトラブルが起こらないようにと薬を出します。 糖尿病を治すことは考えず、糖尿病が悪化して合併症を起こすのを防ぐためにやっている。これは医療を提供する側も受ける側も、最初から糖尿病であることを選択して治療をしているということ。「永久に糖尿病でもいい」と言いながら治療していることになるのです。
大きな誤解をしながら治療が継続してしまう
糖尿病という状態を脱したいなら、本来は食後にどれくらい血糖値が上がるかを見て、どの程度の病状かを見なければいけないのに、食後の血糖値は最初の診断時以外はほとんど見ることがありません。 病状自体は改善していないのに、血糖値の数値だけを見て安心感を持って通院していることもある。そうなると、医療従事者側も患者側も完全に誤解をしながら治療が継続されてしまいます。 低い状態で血糖値をコントロールすれば合併症が起きないと考える医者もいます。それも大きな誤解で、血糖値は薬でコントロールすればするほど、あらゆる原因の死亡リスクが上がることがわかっています。 糖尿病自体は治らないが、血糖値があまり上がらない状態でコントロールをする。そういった程々の糖尿病を継続することが選択されているのが実状と言えます。