バイデン氏に数字言い間違えの場面も、手痛い失点に-大統領選討論会
(ブルームバーグ): 11月5日の米大統領選に向けて、再選を目指すバイデン大統領とホワイトハウス返り咲きを狙うトランプ前大統領の最初の討論会が27日夜(28日午前)、ジョージア州アトランタのCNNのスタジオで行われた。
バイデン氏は討論会のやり取りで一時固まったように見える場面があったほか、自身の政権下で創出された雇用者数を言い間違えるなど失点があった。1500万人とする代わりに1万5000人と話した。
バイデン氏はインフレとの闘いを継続すると述べるとともに、一段と公正な税制を確保する必要があると語った。具体的には、社会保障制度を維持するために富裕層の負担を増やすべきだとした。
このほかバイデン氏は、トランプ氏が大統領選で再び敗北した場合に同氏がそれを受け入れるか疑問だと言明。トランプ氏は政治的暴力は受け入れられないと発言した。
主な展開は次の通り。
トランプ氏の有罪評決などに言及-バイデン氏
バイデン氏は、トランプ氏が不倫口止め料を不正に処理したとして罪に問われている刑事裁判で、計34件の虚偽記載の罪について陪審員団がいずれも有罪の評決を下した点に言及。2021年1月6日のトランプ氏支持者による連邦議会議事堂襲撃事件の扇動で同氏が果たした役割も指摘した。
バイデン氏に手痛い失点
現在81歳のバイデン氏を巡っては高齢であることに懸念があり、数字の言い間違いなどのパフォーマンスは大統領選でトランプ氏を破ることができるのか、民主党内でも憂慮が深まることにつながりかねない。
相互に相手の経済政策批判
両氏はそれぞれ食料雑貨品や住宅費の上昇の責任は相手側にあると非難した。米有権者は投票判断に当たって経済問題を主な要素の一つと考えている。
トランプ氏は大統領在任中の成果の一つとする減税に関し、株式市場の活況への道を開いたと擁護した。「過去最大規模の減税を実施し、規制撤廃も実現した」と胸を張った。
同氏はこのほか、ウクライナでの戦争の終結を巡るロシアのプーチン大統領の条件を受け入れないとも話した。