学生には最悪の結果! 社会人理事が独裁体制改めず「日本学生」など出場枠の大量はく奪が決定的に【関東学生ゴルフ連盟に激震・続報】
社会人理事側が有利になるよう不正な働きかけ!?
社会人理事の学生理事に対するパワハラなどで大揺れの関東学生ゴルフ連盟の騒動を当コラムでは再三報じてきましたが、年末に来て最悪の事態に直面しています。ついには関東学連に与えられていた日本学生ゴルフ選手権の出場枠が大幅カットに。最悪な年末を迎えることになった学連幹部の学生からは、悲痛な叫びが上がっています。 【写真】バレたら“永久追放”!? これがマスターズで“持ち込み厳禁”の品目です
※ ※ ※ 日本学生ゴルフ連盟からの「ガバナンスコードに則った方法で理事を選任すること」という通告を無視し続けてきた関東学連に対し、日本学連はこれまで関東学連に与えていた日本学生ゴルフ選手権など主要競技の出場枠を15人前後削ることを通達しました。この事態だけは避けたいと、必死に頑張ってきた学生たちにとっては、最悪の事態となってしまいました。 この問題が露見するキッカケとなったのは今年の7月19日、関東学連に所属する6人の学生が日本ゴルフ協会(以下JGA)に対して起こした直接的な行動です。さまざまな大学のゴルフ部に所属している若者たちが声を掛け合って足並みを揃え、同協会の山中博史専務執行役を訪問。涙ながらにこう訴えたのです。 「自分たちが競技の運営に集中しなければいけない時に、大人同士の対立によって、それができない状況になっているんです」 事態を重く見たJGAとスポーツ庁がサポートし、日本学生ゴルフ連盟が現状を打開するため対応に乗り出すことになります。それが9月4日に、日本学生ゴルフ連盟から「関東学生ゴルフ連盟の理事・監督・所属選手の皆様」宛で出された通達文でした。 その内容は「2024年10月14日までにガバナンスコードに則った方法で理事を選任すること。期日までに選任ができなかった場合、来年度の下記の試合において、関東の人数枠を男女ともに15人前後削る。削った人数は、関東以外の他地区(北海道、中部、関西、中・四国、九州)で分配する」というものでした。 対象試合と削減人数は日本学生ゴルフ選手権が51人から36人、日本女子学生ゴルフ選手権が25人から10人、文部科学大臣杯の男子の部が40人から25人、女子の部が19人から9人に減らされるというもの。各地区の学生数(下表)を考えると、あまりに厳しい措置です。JGA、スポーツ庁のサポートを受ける日本学連が、関東学連に対して組織の改善を求める強い意志を感じさせる内容でした。 各学連の会員数 来年の日本学生の参加枠(今年) 北海道 50(±0) 2 関東 1278(-60) 36(51) 中部 204(-18) 18 関西 521(+71) 29 中四国 13(-5) 4 九州 142(+41) 9 というのも、6人の学生の悲痛な訴えを受け日本学連側は7月下旬と8月下旬に「日本学連が間に入り、話し合いまたは選挙をするのはどうか?」と関東学連の社会人理事に提案しましたが、「関東のみで処理したい」と拒否。さらに「現在の関東学連の理事選任に関する規約の部分が民主的ではなく、ガバナンスコードから逸脱している」と伝えられても「本格的に対処する姿勢、対応は見受けられませんでした」(日本学連の通達文及び経緯の説明より=2024年9月4日付)。 関東学連の問題が日本学連の運営に支障をきたしている以上、厳しい対応に出ざるを得なかったことを説明しています。末尾には「写し」として日本学連の白井義雄会長、日本ゴルフ協会、スポーツ庁が、この書類を確認していることも付記されていました。 さすがに関東学連の社会人理事も交渉のテーブルに着くかと思いきや、この後も強硬姿勢を貫きます。10月14日までという期限はあっさりスルー。その後、北口博会長代行は「この人数削減案を撤回させる、させられなかったら辞める」と主張しながらも事態は解決の兆しを見せないまま、ズルズルと年末まで来てしまいます。 日本学連側は10月14日の期限を過ぎたことに戸惑いながらも12月1日に予定されていた関東学連の総会でガバナンスに沿った形で新会長が決まれば、人数削減は見送るという姿勢を見せていました。しかし事態は逆方向へと振れます。今回初めて委任状の受付を担当した関東学連の経理担当の事務局員が、A大学や同大学の学生に対し、「北口会長代行を会長に選任する決議案」の可決が有利になるように委任状を変更させたことが発覚。さらにB大学に対しては反対につけていた丸を取り消させる暴挙に出ていました。それによりB大学の委任状は当初の大学の意志とは正反対の賛成票として使われてしまったのです。 こうした委任状の不正の事実が発覚したことで、一部の監督からは「流会にすべき」「選挙自体が無効」との抗議の声が上がりましたが、総会を強行し賛成30、反対24で北口会長代行を会長に選出してしまいます。当日の参加校の中では反対が多数だった(賛成8校、反対15校)にもかかわらず、総会の場でも不正が発覚していた委任状の数で賛成多数と採決されたことに学生たちは青ざめました。選挙自体が民主的で公平なものでない以上、このままいけば人数削減は実行されてしまいます。ここまで頑張ってきた4年生の学連幹部たちは3月に卒業です。そのツケは一緒に頑張ってきた3年以下の後輩と新入生に回っていくのです。追い込まれた学生たちは、最後の望みをかけて12月22日に臨時学生総会を開催することを呼びかけました。 ところがその前日、北口氏が会長名で「開催要件を満たしていない」と横やりを入れました。この結果、学生たちは最後のチャンスも潰され、甘んじて出場選手枠の削減を受け入れざるを得なくなりました。