「変わってるふり」では敵わない、同期の「頭のネジ」の飛び具合……デビューから「15年」が経ってもかわらない「絆」
電撃小説大賞(KADOKAWA)から同時期にデビュー、現在も頻繁にメッセージのやり取りをしているという野﨑まどさんと綾崎隼さん。今秋にはそれぞれの新作小説『小説』『冷たい恋と雪の密室』が刊行されました。それにあわせ、15周年と最新作刊行を記念した久しぶりの対談が実現! 【写真】デビュー15周年を迎えた同期二人の対談 しかし、序盤から何やら様子がおかしいようで……? (この対談は8月、講談社にて行われました) 【聞き手・構成】 あわいゆき
同期二人の知られざる蜜月が明らかに……?
──さっそく対談をはじめていきたいのですが……。野﨑さん、テーブルのうえに置いてある、おもちゃのようなよくわからないものは一体なんでしょう。 野﨑:これですか? 綾崎さん、特別にボタンを押してもいいですよ。 綾崎:……わかりました。 (貴賓室にバースデーソングの電子音が漂う) 綾崎:…………。 野﨑:文教堂で、二千円で買ってきました。 ──野﨑さんは本日がお誕生日と伺いました。おめでとうございます!! 綾崎:おめでとうございます!! ──お誕生日にご一緒させていただき、嬉しいです。ところでお二人は第十六回電撃小説大賞(二〇〇九年)の同期ですが、以前にも対談をされたことはあるのでしょうか。 綾崎:講談社タイガさんのイベントで一度だけ。ただそのときはクローズドな催しだったので、記事にしていただくのは初めてになります。どうして対談することになったのだろう……。 野﨑:いよいよ我々の蜜月も公になるときが訪れたのかもしれません。 綾崎:蜜月かはともかく、プライベートでもよく交流をしているのは確かです。 ──綾崎さんは野﨑さんから「レゴブロックでつくったセミの抜け殻の写真」や「野﨑まどサイン練習帳」のような謎のものが送られてくると、SNSでたまに投稿されています。 野﨑:送った記憶がない……。綾崎さんが自分でつくったものでは? 綾崎:いやいや送られてきましたから! まどさんってイエスかノーを訊ねている質問に対して、イエスかノーだけで返さないんです。必ず関係ないボケが入ってくるので、軽率に遊びに誘ってはいけない。 野﨑:声をかけられるたび、イエスかノーだけを訊かれているわけではないと幻聴がささやいてくる。でも、みんな優しいから許してくれます。 ──今日の対談が成立するか、不安になってきました……。