「お前って淫乱なのか?」いじめ加害者に交際している彼女を”生贄”として差し出した、最悪な彼氏が言い放った「最低すぎる一言」
娘の自殺未遂
崖っぷちギリギリのところで踏ん張っていた和香さんは、S君の一言と離別宣言によって突き落とされた形となった。 「絶望した娘は、その日から言葉と表情を失くしたまま引きこもるようになりました。それが1ヵ月くらい続いた頃、娘は自殺を図ったのです」 マンションの5階にある自宅のベランダから、身体を乗り出している和香さんを偶然ベランダに出てタバコを吸っていた隣人が発見。隣人は避難用に設置されたパーテーションを突き破って、和香さんを柵から引きはがしたという。 「そのまま娘を保護してくれた隣人から、管理会社を通して私の職場に連絡が入りました。『娘から目を離すのではなかった!』と私は自分を責めながら、車を飛ばして自宅に戻ったのです」 松永さんは魂が抜けたように壁にもたれていた和香さんの身体を抱きしめながら、「死なないで!」と繰り返したという。 「娘は『わかった。ママのためにもう死なない』と言ってくれました。その約束は1年近くたった今でも守られています」
簡単にはいかない性被害のカウンセリング
和香さんは現在カウンセリングを受けながら自宅療養を続けているというが、成果は芳しくないという。 彼女のケースでは、自殺未遂後、最初の1ヵ月はベッドから出ることすらできなくなり、2ヵ月目まではまともな会話もできない状態になっていたため、カウンセリングを開始したのは、自殺未遂から3ヵ月が過ぎた頃からだったという。 そこから週1回のペースで2ヵ月間。その後は月1回以上であれば、何回でも必要に応じて受けられるようになっており、実際は「月1回をノルマのようにこなしている状態」だというが、思うような結果には至っていない。 「カウンセリングの効果は、正直、得られてないと思います。カウンセラーからも『初回から実際は心を閉ざしたままなのに、本人は開いたつもりでいるから、カウンセリングが届いていない気がする。もしかしたら10年とか20年の長期戦になるかも』と言われました」