【独自解説】「国宝級の大発見」富雄丸山古墳 埋葬されていたのは一体誰?手つかずの棺から更なる発見! 「将来の夢は考古学者」発掘現場の学生の一人に密着
2023年、「国宝級の大発見」と話題になった奈良市の富雄丸山古墳で、棺の発掘調査が進められています。埋葬されていたのはいったい誰なのか?日本の古代史の謎を解き明かす挑戦が始まっています。その現場に密着しました。 【動画で見る】『国宝級の大発見』富雄丸山古墳 埋葬されていたのは一体誰? 日本古代史のナゾ解明に挑む発掘調査に密着!
驚きの発見が続く日本最大の円墳「富雄丸山古墳」
奈良市の富雄丸山古墳は、4世紀後半に作られた直径100メートルほどの丸い古墳「円墳」です。円墳としては日本最大の大きさで、当時の有力者が葬られていたと思われますが、古墳の頂上にある墓は壊され、誰が埋葬されていたかは分かりません。
しかし、2023年度の調査で、古墳の中腹から、国内最大2.3メートルの長さの「蛇行剣」と、日本初の盾の形をした銅の鏡「盾形銅鏡」を発見。更にその下から、当時のまま、荒らされていない棺も発見されました。棺の中から何か見つかれば、古墳のナゾを解き明かす大きな手掛かりになります。
(奈良市埋蔵文化財調査センター 鐘方正樹所長) 「副葬品の内容を見れば、どういった被葬者がここに埋葬されているのかというのも判明してくると思いますし、副葬品の量や質からこの古墳の(頂上に埋葬された)主との関係もわかってくるだろうと思っています」 2023年の年末から棺の調査がスタートしました。富雄丸山古墳が作られた時代は日本で文字が発達しておらず、中国の古文書にも記録が少ない謎多き時代。古代の日本を解き明かす手がかりがこの古墳から見つかるかもしれません。
発掘作業に参加する竹村さん 子どもの頃の夢は「考古学者」
4世紀、どのように人を埋葬したのか?手がかりを消さないよう丁寧に掘り進めます。作業は朝8時から夕方4時頃まで、ひたすら土と向き合います。
(佛教大学4年 竹村昂起さん) 「この現場に来るまではこんなに一層一層きれいにやるとは思ってなかったので、そこはちょっとビックリしている点です」 発掘調査には多くの学生が参加しています。佛教大学4年の竹村昂起さんも、その一人です。2023年の年末から、発掘作業に加わりました。 (竹村さん) 「日本中から注目されているっていっても過言ではない、この古墳を、発掘できる。学史に残るような調査になると思いますんで、そこに参加させて頂けていることを光栄に思っています」
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