小池都知事定例会見12月9日(全文3完)石原知事はいろいろな遺産を残された
五輪の予算案でどこまで予算超過を抑えられると思うのか
ジャパンタイムズ:はい、ありがとうございます。ジャパンタイムズの大住です。五輪についてお聞きしたいんですけれども、今までの大会のデータを見ると、やはり予算に比べれば実際の総費用は、予算超過というのが発生するのは、必ず発生してしまうんですけれども、今回東京五輪も同じことを推測できるんですけれども、同じ結果を推測できるのですが、この予算案ですとどこまで予算超過を抑えられるかということについて、お聞きしたいんです。 小池:はい、今ローザンヌのほうで、IOCの理事会が開かれております。今回もコーツ委員長からぜひローザンヌに来ませんか、という招待状もいただいておりましたが、ご承知のように会期中でございますのでお断りをいたしました。 そしてIOCの皆さんが一番やはり気にしておられたのが、東京大会の予算がどこまで膨らむのかということでありました。一番この点に対して、バッハ会長が気をもんでおられるところだと思います。だからこそ横浜アリーナの件1つをとっても私はずっと追求したいと言っているわけでございまして、いかにしてロサンゼルスのように既存の、すでにあるもの、回収をしていくかということでやるべきではないかということも、それは予算を、まず予算を下げるということです。おっしゃってるのは決算の話だと思います。 ジャパンタイムズ:そうです。 小池:決算は締めてみないと分からないという問題点もありますが、まずこの3兆円いくかもしれない。つまりガバナンスがなければこのままのように、あっちを足して、こっちを足して、そしたらこれぐらいになりましたといったような、そういうマネジメントでは3兆円行きますよという話でございまして、まさに決算で3兆円になることへの恐れを言っているわけでございます。 ですから、今後のこの決算の段階で、締めていくらと言ったときに皆さんが納得をし、かつ、3兆円に届かない決算になるように努力をすべきではないかと思います。だいたいお金が掛かるのが、ほかの例を見てまいりましてもセキュリティー、それから交通、輸送ですね。選手をどのようにして移動させるかといったようなことなどで、バスの借り上げであるとか、バスをラッピングして、共通のデザインでするのかどうか。いやいや、それはお金が掛かるからやめようとか、今、そういう議論をしていると聞いているわけでありますけれどもそういったことを工夫し、また日本の場合は公共交通がこれだけ発達しておりますので、むしろその公共交通の生かし方といったところも知恵の絞りようではないでしょうか。 ロンドン大会の場合はIoTが特に進み、テレワークが進み、ロンドン大会のレガシーは会場ではなくて、テレワークという働き方が残ったというふうに言われています。このテレワークが進むことによって、またイギリス人の働き方も変えていったということが残っているわけでありますね。つまりそういったことを考えますとオリンピック・パラリンピックの期間中、そここそ、そこに至るまでに働き方を変えることによって、満員電車であるとか、そのときに都内に入ってくる車をいかにして減らすかとか、そういったことは先ほどのご質問の表現を借りると、できることを考えるという価値があるんじゃないかなというふうに思っております。じゃあ最後の方、いきたいと思いますけれど。