エンジン始動上手なやり方は!? キックスタートのメリットとデメリットとは?
それもそのはず、現在は技術革新によりモーターやバッテリーが軽量・小型化して性能も向上したため、セルスターターのバイクが主流になりました。それと比例してキックスターターのバイクの多くは姿を消してしまったのです。 しかし、それでもなお、多くの根強いファンを持つのがキックスターターのバイクです。ではキックスターターのバイクには、どのようなメリットがあるのでしょうか。 まず、エンジンを始動させる際に電気を使わない、または少量の電気しか使わないというメリットが挙げられます。万が一バッテリーが上がってしまいセルスターターではエンジンがかからなくなってしまった場合でも、キックスターターがあればエンジンを始動することができます。 ちなみに、前述の通り減ってしまったキックスタートのバイクではありますが、完全になくなったわけではありません。
スクーターやカブシリーズ、そして一部のオフロードバイクや、クラシック系のバイクでクラシックな要素としてキックスターターを装備している一部のモデルでは、現在でもキックスターターが装備されています。 しかしそれらのモデルでも、この「電気を必要としない」というメリットに着目し、非常用として補助的に装備されているという場合がほとんどです。 しかしキックスタートの1番のデメリットとして、手間がかかりやすいという点があります。手順通りにおこなっても、中々エンジンがかからないということもしばしば。小排気量の小型バイクであれば容易にかかりますが、ビッグボアを持つ圧縮比の高いエンジンほど重労働かつエンジンをかけるのは難しくなります。また、交差点内でエンストしてしまうこともあるため操作に慣れていない人にとっては厄介な点と言えるでしょう。 また、キックペダルが逆に跳ね返り、怪我をする恐れがある点もデメリットとしてあげられます。これは“ケッチン”と呼ばれるもので、キックペダルの踏み込みが弱い場合、燃焼が不完全となりクランクが逆回転してキックペダルが押し返されることで起こる現象です。大排気量のバイクになるほど、“ケッチン”の威力も凄まじくスネやヒザを強打して骨折することもあります。 ※ ※ ※ 以上を踏まえると、どうしても手間や労力を必要とするキックスタートを所有するのは、簡単なことではないように感じてしまうかもしれません。 しかし、キックスタートバイクからしか得られない楽しさや喜び、愛着があります。気になる人はキックスタートバイクも選択肢のひとつとして考えてみるのもよいでしょう。
Peacock Blue K.K.