絶品イクラ、旬を迎えた紅ズワイガニ「角上魚類」年末商戦の舞台裏
今回のテーマは、「角上魚類の2024年末商戦」。 関東を中心に23店舗を展開する鮮魚チェーン「角上魚類」。「うまい、新鮮、安い」がウリの「角上魚類」は、鮮魚専門店として1店舗あたりの売り上げが日本一。 そんな「角上魚類」にとっても、他の月の2倍の売り上げを見込む12月。どうすれば師走の食卓を彩る冬の味覚を“お値打ち”で届けられるのか。年末商戦に向けて闘う、バイヤーたちの舞台裏を追った。 【動画】絶品イクラ、旬を迎えた紅ズワイガニ「角上魚類」年末商戦の舞台裏
人気の鮮魚チェーンに異変…どうする年末商戦?
うまい魚で人を呼ぶ、鮮魚チェーン「角上魚類」。小平店(東京・東久留米市)は、関東を中心に展開する23店舗の中でも、随一の繁盛店。人気の理由は、市場のような雰囲気と専門店ならではの圧倒的な品ぞろえ、そして何よりお値打ち感だ。 脂が乗り、丸々と太ったアジが1尾160円。客も「めちゃくちゃおいしい。すごく鮮度がいい」と笑顔になる。 「角上魚類」の強みは、創業の地・新潟から直送される鮮度抜群の魚。朝、揚がったばかりの日本海の幸がお昼前には店頭に並ぶ。 仕入れが命の「角上魚類」だが、今、異変が起きていた。全国的な漁獲量の減少で、売る魚が足りないのだ。小平店・店長の川﨑真論さんは、今年は品不足の上、物価高で、値付けに迷い続けた1年だった。 そこで「角上魚類」の凄腕バイヤーたちは、年末商戦に向けて活路を見出そうと、独自の仕入れルートを求めて動き出す。
「角上魚類」のこだわり“新物イクラ”価格交渉の舞台裏
10月下旬、「角上魚類 美園本社」(さいたま市)。この日は、年末商戦に向けた恒例行事「イクラの品評会」が行われていた。国内外の水産加⼯会社16社からサンプルを取り寄せ、年末、店頭に並べるイクラを選ぶというもの。栁下浩伸社長自ら、一つ一つ食べ比べてジャッジする。最近は、サケより安いマスのイクラが増えているが、年末年始の「角上魚類」では、北海道産の秋鮭から取った“新物のイクラ”にこだわっている。
今年、国産のイクラは秋鮭の歴史的な不漁を受け、価格が去年の1.5倍に高騰した。そこで今回、海外産の安いイクラも候補に加えたが、栁下さんは角上のプライドをかけ、北海道産の新物を扱う決断をした。 栁下さんは「年末商戦でぜいたく品は、お客さんも楽しみにしている。商品部が北海道の産地に行って交渉して、できるだけ値上げせずお客さんに提供できるよう精一杯努力する」と話す。