「糖尿病のある方が食べてはいけないもの」をご存知ですか? 食事で気をつけるポイントを医師が解説
「糖尿病を悪化させたくない」。糖尿病のある方であれば、誰でも思うことでしょう。「糖尿病治療で重要なこと」というと、多くの方が「食事管理」を思い浮かべると思います。しかし、実際にどのような食事がダメなのかご存知ですか? “糖”尿病という病名なのだから、甘いものにだけ注意していればいいのでしょうか。医師の廣田先生に解説していただきました。 【イラスト解説】知らないと怖い… 糖尿病が進行した先に待ちうける合併症とは [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
糖尿病のある方が気をつけるべきなのは「量」と「頻度」
編集部: 糖尿病になると、食事制限をしなくてはいけないイメージがあります。具体的にどのようなことに気をつければいいですか? 廣田先生: 糖尿病は食事の影響を受けやすい病気ですが、糖尿病だからという理由だけで、食べてはいけないものは基本的にありません。もちろん、毒や菌などで汚染されたものや、一般的には食べ物とは呼ばないようなものは食べるべきではありません。しかし、そうでなれば絶対的に悪い食べ物は基本的にはなく、食べ物や栄養素の「量・頻度」が大切です。 編集部: なぜ、量や頻度が大切なのですか? 廣田先生: 糖尿病がある方に限らず、私達は食事からいわゆるカロリー(エネルギー)や栄養素を摂取して生きています。カロリーにも栄養素にも、ちょうど良い量の幅があります。また、毎日同じ食事を摂れる方はまずいないので、週・月の単位で、色々な栄養素を、どれくらいの頻度で摂っていくかを考えていくことが大切なのです。 編集部: 詳しく教えてください。 廣田先生: 例えば「鉄」という栄養素は、人間に必要不可欠な栄養素です。鉄は少なすぎると貧血などになりやすくなり、多すぎても問題になることがあることがわかっています。そのため多すぎず、少なすぎず、ちょうど良い量を摂る必要があります。鉄をがんばって取ろうとして、毎日レバーばかり食べていたら、鉄もほかの栄養素も多くなりすぎるかも知れません。食卓に登場させる頻度も考える必要があります。