科学が教える食品の正しい冷凍と解凍の方法、2年間冷凍庫にあった生肉は食べても大丈夫?
解凍した食品を再冷凍してもいいのか?
専門家によれば、解凍と再冷凍には注意が必要だ。食品は解凍するたび、微生物が繁殖し、毒素をつくり出す「危険」な温度帯に入る。 「冷蔵庫で解凍した食品は調理しなくても安全に再冷凍できるが、冷水や電子レンジで解凍した場合、調理してから冷凍庫に戻すべきだ」とFDAは述べている。 絶対的な基準があるわけではないが、「あまり頻繁に冷凍と解凍を繰り返すべきではありません」とシュナイダー氏は話す。厳密な回数は解凍のスピードや方法によって異なるものの、シュナイダー氏は解凍と再冷凍を2~3回にとどめることを推奨している。「特に解凍に時間がかかると、細菌が繁殖し始めます。そして4℃を超えたら、時計が動き出します」
停電時、冷凍庫の食品はどれくらいもつのか?
冷凍庫のドアを閉めておけば、停電時でも庫内の食品は少なくとも数日はもつ。 「冷凍庫の内部が4℃を超えるまでには数日かかります」とシュナイダー氏は話す。「4℃を超えると、細菌や病原体の繁殖を心配しなければいけません」 この場合、冷凍庫に食品を詰め込みすぎていたほうが有利かもしれない。「ものがぎっしり詰まっていれば……大量の氷や食品が庫内を冷たく維持してくれます」。FDAによれば、食品は満杯の冷凍庫で最長48時間、半分埋まった冷凍庫で最長24時間もつ。 FDAは冷凍庫に温度計を設置し、内部温度を確認することを推奨している。停電から復旧したときに4℃を下回っていれば、庫内の食品を再冷凍しても安全だ。
文=Leah Worthington/訳=米井香織