科学が教える食品の正しい冷凍と解凍の方法、2年間冷凍庫にあった生肉は食べても大丈夫?
解凍して食べても安全な冷凍期間は?
例えば、冷凍ベーグルの場合、時間とともに品質は落ちるかもしれないが、冷凍庫で何年も安全に保存できるので安心してほしい。冷凍中の食品が冷気にさらされて脱水することで起きる「冷凍焼け」は、霜の層を引き起こすことがある。食品が腐ったわけではないが、味や食感が落ちる可能性はある。 食品を適切に扱って保存すれば、マイナス18℃に保たれた冷凍庫は一種のタイムカプセルとして機能し、あらゆる食品を永久的に保存できる。FDAによれば、「冷凍によって、ほとんどの細菌は死にませんが、繁殖を止めることはできます」 おそらく冷凍のテクニックより重要なのは、食品と台所の衛生管理だろう。「汚染された食品を冷凍すれば、食品の中にあるすべてのものを保存することになります」とカスティーヨ氏は話す。不要な二次汚染を避けるため、台所と冷蔵庫を清潔に保ち、生食用と調理済みの食品を分けることをカスティーヨ氏は推奨する。 また、食品を適切に包装すれば、「冷凍焼けなどの化学的な変化を未然に防ぐことができ、品質を保持できる」とシュナイダー氏は述べている。 そして、食品の安全性に関して、「3℃(以下)であれば、病原体は繁殖しません」とシュナイダー氏は補足する。実際、「2年間、捨てずにいたフィレミニョン(牛ヒレの一部)を発見したことがあるのですが、真空包装されていたため、おいしく食べることができました」 とはいえ、冷凍庫に非常食を詰め込むべきではない。特にファンで庫内に冷気を送っている一般的な間冷式の冷凍庫では、食品がぎっしり詰まりすぎた環境では食品が凍るまでの時間が延びてしまう。「冷蔵庫や冷凍庫にものを詰め込みすぎると、空気の流れが悪くなり、冷えにくくなります」とシュナイダー氏は説明する。
食品を解凍する際の安全対策は?
よく言われていることだが、細菌の繁殖を防ぐため、解凍は可能な限り素早く均一に行うべきだ。FDAは冷蔵庫と冷水、電子レンジという3つの主要な解凍方法を推奨している。冷水や電子レンジで解凍したものはすぐに調理し、調理台に置いておくなど室温で解凍してはいけない。 「たとえ解凍中でも、肉の外側が温まり、内側は冷たいままの状態にしたくありません」とシュナイダー氏は注意を促す。このような状況では、外側は細菌の繁殖に適した温度に達し、内側は解凍を続けることになる。この「危険地帯」を避けるため、冷水を張った容器に食品を入れ、一定の温度で解凍することをシュナイダー氏は提案している。 FDAによれば、時間の制約がない場合、一定の温度で安全に解凍するには冷蔵庫が最適だという。ただし、「すぐに食品を使いたいときは、凍ったままの食品を調理するという選択肢もあります」とFDAは補足している。