6速MTあり! トヨタ「“前席3人座れる”ミニバン」がスゴイ! 斬新「3列9人乗り」&“全長5.3m”超えモデルも! ガバッと大口顔の「ヴァーソ」とは?
生産終了したグランエース級の大型ミニバンとは?
トヨタは、日本で展開するラインナップのなかで最大のボディをもつミニバン「グランエース」を2024年4月に生産終了していたことを同年10月に発表しました。 特に4列シート8人乗りの大人数乗車が可能なシートレイアウトは、個人ユーザーのみならず宿泊施設の送迎車や、企業の役員専用の移動車としてなど、法人ユーザーからも支持を得ていました。 しかし海外では、グランエース級のボディサイズで、最大9人乗車が可能なミニバンが展開されています。 一体どのようなクルマなのでしょうか。 【画像】「えっ…!」 これがアルファードよりデカい「斬新ミニバン」です!(30枚以上)
そのクルマとは、欧州市場向けに展開されている「プロエース ヴァーソ(以下、ヴァーソ)」です。 同車は、欧州で販売される商用バン「プロエース」をベースに、乗用車として快適性を強化したミニバンで、9人乗りも可能な広いスペースを持つことから、ファミリーや団体での移動に適した車両となっています。 現行のヴァーソは2016年に登場した第2世代で、2023年から2024年にかけて内外装のデザインや機能が一新され、最新モデルとして各国で順次発表されました。 このクルマは、トヨタが提携する欧州の自動車メーカーグループ「ステランティス」との協力により、プジョー「エキスパート」やシトロエン「ジャンピー」、フィアット「ウリッセ」などと多くの共通パーツを使用しています。 ヴァーソの標準ボディサイズは全長4959mm×全幅1920mm×全高1899mm、ホイールベース2925mmで、さらにロングボディ仕様では全長5309mm、ホイールベース3275mmと、グランエース(全長5370mm×全幅1970mm×全高1990mm、ホイールベースは3210mm)にも匹敵するサイズ感です。 これにより欧州での商用バンをベースとした高い積載能力と多人数乗車を実現しています。 エクステリアは、グリルレスのフロントデザインが特徴で、バンパー下部の大胆な開口部が存在感を強調しています。 インテリアは広い空間を活かして、さまざまなシートレイアウトが可能です。 具体的には、2列シート6人乗り、3列シート7人乗り、3列シート8人乗り、3列シート9人乗りなどがあり、販売地域やグレードに応じて選択できます。 最新のデジタルディスプレイと統合ナビを備えたインフォテインメントシステムも搭載され、トヨタのコネクティッド機能を利用することで常に最新の情報を取得できる便利さも提供しています。 パワートレインにはディーゼルエンジンとEV(電気自動車)が用意されています。 ディーゼルモデルは、最高出力120馬力の1.5リッターエンジンと最高出力145馬力または180馬力の2リッターエンジンの3種類があり、基本的に6速MTが組み合わせられますが、2リッターエンジンでは8速ATも選択可能です。 また環境に配慮したEVモデルでは、50kWhバッテリーで航続距離224km、75kWhバッテリーで350kmの走行が可能です。 急速充電システム(100kW)を使用すれば約45分で80%の充電が完了するため、利便性も確保されています。 なお、価格は販売国によって異なりますが、一例としてイギリスでは約4万2988ポンド(約843万3000円)から5万5866ポンド(約1095万9000円)で販売されています。 このように、ヴァーソは多人数での移動や荷物を多く運ぶ用途に適し、トヨタが欧州市場で提供する大型ミニバンとして多くの選択肢をユーザーに提供しているのです。
くるまのニュース編集部