キーワードは「闘志」…なぜロッテは新型コロナショック脱出の価値ある1勝を手にすることができたのか?
「こうして苦しい中で試合に出させてもらっている以上、決して闘志は、あの…闘志は…闘志は、燃やしていかないといけないと思っている。人数はいっぱいいっぱいなんですけど、みんなでしっかりと戦っていきます」 何度か言葉に詰まりながら「闘志」という言葉を繰り返した。 3回には3番打者のマーティンがセーフティバントを試みた。4回には福田が一塁へ魂のヘッドスライディングで内野安打を勝ち取った。その「闘志」の積み重ねをきっと野球の神様は見ていてくれる。 試合後、鳥越ヘッドと根元コーチがノックバットを持って出てきて、藤原らナイターに慣れていない若手全員がグラウンドに散らばった。フライ練習である。2回にジョーンズの打球をサードの安田、ショートの茶谷、レフトの藤原の3人がお見合いをしてツーベースにしてしまうミスがあった。ナイターに慣れていないと、漆黒の夜空に浮かぶ白球との距離感がつかめないという。茶谷、藤原ら、今季初1軍の若手にナイターの経験はない。彼らをなんとか戦力にしようというチームの闘志が滲み出るシーンだった。 「1勝1敗なので、明日も勝って勝ち越したい」。 井口監督は、今日8日の天気予報は悪いが、先発には2018年のドラフトで習志野高から6位指名された2年目の古谷拓郎を送り出す。もちろん、プロ初登板、初先発。新型コロナで離脱した岩下の代役としての期待がある。20歳の右腕は「2年目までに1軍で投げることを目標にしていた。チーム勝利に貢献できるピッチングをできればいいと思います」とコメントを寄せた。9日からはソフトバンクとの首位攻防戦。ロッテの「#コロナに負けるな」…の試練の戦いは続く。