資産運用会社が調べた「一番リターンが高い人」の特徴…一瞬えっ?と思ったけど、よく考えたら納得だった!
あなたはもう投資の世界に足を踏み入れているだろうか?実はまだという人は、「強い危機感を抱くべき」だと語るのが、数多くの受賞歴を持つ金融ジャーナリスト、ニコラ・ベルベだ。「複利効果」によって長期投資が大きな利益を生むという事実を、具体例を挙げて解説する。本稿は、ニコラ・ベルベ著、土方奈美訳『年1時間で億になる投資の正解』(新潮社)の一部を抜粋・編集したものです。 【この記事の画像を見る】 ● 投資に成功するためには 「長期的視点」が必要 作家のサイモン・シネックは著書『インフィニット・ゲーム』で、人生における短期的勝利と、長期的視点に立つことで得られる永続的な勝利との違いを述べている。そしてこうした視点を「インフィニット・ビジョン」と名付けた。 「長期的視点に立って行動することにはたくさんのメリットがあるが、実行するのは容易ではない」とシネックは書いている。 「それには大変な努力が必要だ。人間は本能的に厄介な問題をその場で解決しよう、手っ取り早く勝利を収めて野心を実現しようとする。世界を成功と失敗、勝者と敗者の二元論で見ようとする。勝ち負けにこだわる姿勢は短期的にはうまくいくこともあるが、長期的には重大な弊害を引き起こしかねない(注1)」 (注1) 出典:Simon Sinek, The Infinite Game, Penguin, 2019, p. 12. 同じように、投資に成功するためには長期的視点が必要だ。というのも、投資にゴールラインはないからだ。数カ月で投資額が60%増えた、というのは確かにワクワクする話だ。だがあなたが死の床に就いているのでないかぎり、投資家人生の終わりは数カ月よりはるかに先だ。 だからここ数カ月あるいはここ数年、株投資で大儲けしたんだという話を聞かされても僕は返事に困ってしまう。ちっぽけな会社に投資したら爆上がりしたんだ、という話も同様だ。 高いパフォーマンスを求めるのが悪いと言っているわけではない。ただ目をみはるようなパフォーマンスを達成したと自慢するのは、マラソンの10キロメートル地点でトップに出る方法を見つけたというのに似ている。それが本当に僕らの求めているものだろうか。レース中盤で息切れしたら投資家としての実績は台無しになる。 ● ハイリターンを求める者が 見落としがちな事実とは 短期間で金持ちになるためにハイリターンを求める者は、重要な事実を見落としている。超のつくベテラン投資家でも誤解しがちではあるが、平均的(市場平均と同等という意味で)リターンをあげる投資家は決して平凡ではない。平均的リターンを長年維持できたら投資の世界ではヘビー級チャンピオンになれる。