「料理は“型”があれば迷わない」スープ作家・有賀薫さんが教える、レシピなし料理の秘訣
「味噌汁」を上手に作る裏ワザとは…
小竹:有賀さんはこれまでに本を何冊出されているのでしょうか? 有賀:さっき数えてみたら単著で14冊出していました。 小竹:さまざまな本を出されていますが、最新刊の『私のおいしい味噌汁』はどういった経緯で企画を考えたのですか? 有賀:味噌汁は毎日のごはん作りに密接に結びついた料理です。私も結婚してから30年間ずっと味噌汁を作り続けています。朝はスープを作り、夜は味噌汁を作り続けている(笑)。
小竹:知らなかったです(笑)。味噌汁のレシピ本が出るのは私の中で斬新でしたが、読むと気づきがとても多かったです。 有賀:味噌汁もやっぱり型ですよね。考え方を伝えておけば、それによって自分の味噌汁が作れるよっていう。 小竹:私が一番共感したのは、最初にお玉の中に味噌を放置しておくっていうこと。私もこれをやっているんです(笑)。 有賀:風味が落ちるから味噌は直前に溶くとか、沸騰させてはいけないとか言われるじゃないですか。でも、私は煮る最初のときにお玉に味噌を入れてポンッて入れちゃいます。 小竹:うんうん。 有賀:そのまま溶かないで置いておくと、ほかの料理を作っている間に味噌が少しずつ緩んできて、最後に全て仕上がった後にお玉を触るとサラサラって溶けるんですよ。 小竹:「私と一緒の作り方だ!」と思って、そのページに付箋を貼りました(笑)。 有賀:味噌こしとか使うのはめんどくさいですもん。 小竹:こしに味噌が残っちゃうからもったいないですしね。最後に、今年やっていきたいことなどがありましたら教えてください。 有賀:1つは、YouTubeでスープ旅というものをやっていて、日本全国を訪ねて各地域の汁物や郷土料理などをピックアップして、私なりのアレンジをして動画にして出しているので、これは続けていきたいです。 【YouTube】https://youtu.be/Ni8Q0aaTWn4 小竹:芋煮会の回、とてもおもしろかったです。 有賀:ありがとうございます。あと、私はノートをよく使っていて、ノートを活用した本に近いものができないかなと考えているので、そういったこともやっていきたいです。 (TEXT:山田周平) 【ゲスト】 ■有賀 薫さん スープ作家。息子を朝起こすために作りはじめたスープを SNS に毎朝投稿。10 年間で作ったスープの数は3500 以上に。現在は料理の迷いをなくすシンプルなスープを中心に、キッチンや調理道具、料理の考えかたなど、レシピにとどまらず幅広く家庭料理の考え方を発信している。著書『帰り遅いけどこんなスープなら作れそう』(文響社)で第5回レシピ本大賞入賞、『朝10 分でできる スープ弁当』(マガジンハウス)で第7回レシピ本大賞入賞。ほかに『スープ・レッスン』(プレジデント社)、『有賀薫の豚汁レボリューション』(家の光協会)、『私のおいしい味噌汁』(新星出版社)など。 X: @kaorun6 https://twitter.com/kaorun6 Instagram: @arigakaoru https://www.instagram.com/arigakaoru/ 【パーソナリティ】 ■クックパッド株式会社 小竹 貴子 クックパッド社員/初代編集長/料理愛好家。 趣味は料理。仕事も料理。著書『ちょっとの丸暗記で外食レベルのごはんになる』『時間があっても、ごはん作りはしんどい』(日経BP社)など。 X: @takakodeli https://twitter.com/takakodeli Instagram: @takakodeli https://www.instagram.com/takakodeli/
執筆者情報
■クックパッドニュース編集部 日本ナンバーワンのレシピサイト「クックパッド」のオウンドメディアであるクックパッドニュースでは、毎日の料理にワクワクできるような情報を発信しています。季節にあわせた人気レシピの紹介のほか、定番メニューのアレンジ、意外と知らない料理の裏ワザもお届けしています。