代表者が高齢の企業ほど財務内容が悪化 黒字企業率は40代78.7%、70代72.7%
代表者が若いほど経常利益率は高い
代表者の年齢別でみた経常利益率(中央値)は、2023年度は40歳未満が3.0%で最も高かった。次いで、40歳代が2.66%と続き、黒字企業率と同様に代表者が若い企業で経常利益率が高かった。 70歳代、80歳以上では、2023年度の経常利益率が、コロナ禍に突入した2020年度を下回った。 代表者の年齢1歳ごとに最新期の経常利益率(中央値)を点で示した散布図では、代表者が高齢になるほど利益率は右肩下がりに低下する傾向を示している。
【産業・代表者の年齢別経常利益率】 製造業、卸売業、サービス業他で40歳未満が高い
40歳未満で経常利益率(中央値)が最高だった産業は、製造業3.3%、卸売業2.3%、サービス業他3.9%。続いて、40歳代で最高だった産業は建設業2.5%だった。 一方、80歳以上が最高だったのは、金融・保険業10.3%、不動産業11.0%。内訳は、金融・保険業では「金融商品取引業,商品先物取引業」、不動産業では「不動産賃貸業・管理業」で代表者が高齢の企業の利益率が高い。こうした業種では、保有資産の状況で収益が左右されやすく、代表者が高齢であるほど長年保有・運用した資産が多く、利益率が高めやすいと考えられる。