横浜市長選 山中竹春氏、早期に「IR誘致は行わない宣言」
任期満了に伴う横浜市長選が22日、投開票され、当選確実の報を受けた元横浜市立大教授の山中竹春氏は「市民の皆さまからの大きな大きな期待をいただいて、このような結果をいただいた。市民一人ひとりと向き合いながら、素晴らしい横浜市をつくっていく」と決意を語った。 【動画】山中竹春氏、早期に「IR誘致は行わない宣言」
午後8時に投票が締め切られると、直後にNHKが「山中氏の当確」を速報。支援者らが集まった選挙事務所は拍手に包まれ、壇上で万歳三唱が行われた。山中氏は感極まったのか、花束を手に天井を見上げるような仕草も見られた。 山中氏は立憲民主党が推薦。林市政で推進してきたカジノを含む統合型リゾート(IR)誘致については、選挙戦で撤回を主張してきた。「横浜市としてIR誘致は行わない宣言を早期にする。その上で必要な手続きに入る」と語った。 現在、横浜市は国へのIR整備計画の申請に向けて、事業者選定を行っている。山中氏は「横浜市として申請をしない。その意思表明を早期に市民に対して行う」と述べた。 全国的に感染爆発している新型コロナウイルス対策に関しては、▽ワクチン接種の加速化▽感染源のいち早い同定▽感染者への治療機会の確保、の3つに取り組むとした。 選挙事務所には、横浜・山下ふ頭へのIR誘致に反対の意思を表明していた「ハマのドン」といわれる横浜港ハーバーリゾート協会の藤木幸夫会長の姿もみられ、壇上で山中氏と握手して祝福する場面もあった。
選挙には山中氏をはじめ、4期目を目指す現職の林文子氏、元横浜市議の太田正孝氏、元長野県知事の田中康夫氏、前国家公安委員長の小此木八郎氏、水産仲卸業社長の坪倉良和氏、元衆院議員の福田峰之氏、前神奈川県知事の松沢成文氏の8人が立候補。林文子市政への評価をはじめ、IR誘致の是非や新型コロナウイルス対策などを争点に14日間の論戦が繰り広げられた。