「藤井聡太七冠“あけおめイラスト”を描きつつ…」「藤井将棋を連破の“羽生世代”、初の女性棋士まであと1勝!」観る将マンガ家が大興奮
藤井聡太七冠を筆頭に、話題満載な将棋界。観る将のマンガ家・千田純生先生に「イラストで将棋ハイライト」を描いて振り返ってもらいました。 【マンガ】「あけましておめでとうございます!」藤井竜王“お正月バージョン”イラストがカワイイ…藤井くんに連勝の“羽生世代”や美しい戦いぶりの女流棋士など将棋界の2020~24年をキュートなイラストで全部振り返る
1)藤井聡太七冠防衛ロードが改めてすごい
元日なのでイラストでは“あけましておめでとうございます”のお正月モードとなっていただきましたが(笑)、藤井聡太竜王・名人(王位、王座、棋王、王将、棋聖と合わせて七冠)が第37期竜王戦、佐々木勇気八段の挑戦を4勝2敗で退けて4連覇を達成しました! NumberWebにて、中村太地八段が決着局となった第6局について詳細に解説してくださっていますが――佐々木八段が非常に深い研究によって、少しずつリードを取っていた展開となっていたようです。しかしその形勢を1日目の午後に入れ替える一手を藤井竜王が導き出し、勝利をものにしました。 〈2024年:藤井竜王名人の八大タイトル戦成績〉※段位は当時 王将戦(vs菅井竜也八段)4勝0敗で防衛 棋王戦(vs伊藤匠七段)3勝0敗1持将棋で防衛 名人戦(vs豊島将之九段)4勝1敗で防衛 叡王戦(vs伊藤匠七段)2勝3敗で失冠 棋聖戦(vs山崎隆之八段)3勝0敗で防衛 王位戦(vs渡辺明九段)4勝1敗で防衛 王座戦(vs永瀬拓矢九段)3勝0敗で防衛 竜王戦(vs佐々木勇気八段)4勝2敗で防衛 計8つのタイトル戦を7人の棋士と戦い、叡王戦以外は防衛に成功。加えてフルセットにすら持ち込まれていない……全35局で27勝7敗1持将棋、持将棋を除く勝率にすると「.794」…す、すごすぎる。こういった記録を振り返るだけでも、あらためて藤井竜王名人の力に驚かされるばかりです。七冠を堅持した状況で、果たして叡王と八冠再挑戦となるのか――2025年はそんな注目点も生まれるのかもしれません。
2)藤井七冠を連破…丸山九段や二刀流・鈴木九段にも感服
そんな絶対的な藤井七冠に対して、各棋士も手をこまねいているだけではありません。 その中で12月に最も輝いた棋士は――丸山忠久九段です。50歳以上が対象となる「達人戦」で錚々たる棋士を相手に優勝したのに続き、テレビ棋戦の「銀河戦」では、なんと2年連続で藤井七冠を決勝で撃破して連覇を達成! いわゆる「羽生世代」の名棋士の1人がいまだトップクラスの力を持つことを示しました。 20代~30代の藤井七冠と年齢が近い棋士も、刃を研いでいます。 1月12日に開幕する王将戦では永瀬九段、そして2月2日に開幕する棋王戦ではタイトル戦初登場となる増田康宏八段がそれぞれ“七冠崩し”に挑みます。永瀬九段と増田八段は“AMEBAトーナメントの名相棒”として知られる中で、どんな対局をそれぞれ見せてくれるのでしょうか。 2024年はドジャース大谷翔平選手が話題となった1年でしたが――将棋界では将棋と麻雀の「二刀流」こと鈴木大介九段も、プロ通算600勝を達成しました。 担当編集さんは2024年に鈴木九段のインタビュー取材に同行したそうで、こう言っていました。 「〈勝負勘は、将棋で培った部分もあると思います。相手が日和っているときに一歩前に出ることであったり、とにかく先手先手で打っていく姿勢であったり……〉とおっしゃっていました。将棋と麻雀、一見まったく違う競技ではありますが、勝負に挑む姿勢という意味で相乗効果があるのかも、と思いました。鈴木九段の幅広い活躍、今後も楽しみですね」
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