富裕層「日本における割合は?」「資産いくらでお金持ち?」富裕層にみられる意外な特徴2つも解説
6月21日、岸田総理は記者会見にて、電気・ガス料金の一部を補助する「酷暑乗り切り緊急支援」を8月から3ヵ月間実施すると発表しました。 ◆【写真4枚】世帯の純金融資産保有額による分類のピラミッド図。2枚目以降では、純金融資産保有額の階層別にみた保有資産規模と世帯数の一覧表などを掲載。 物価の高騰を嘆く声が増えたり、光熱費の値上げやそれに伴う給付金が発表されたりなど、生活する環境が日々変化するなかで富裕層の消費動向にも注目が集まっているようです。 日本には「富裕層」といわれる人がどのくらいいるのでしょうか。 本記事では、野村総合研究所が公表したマーケット分類を参考に、富裕層や富裕層の特徴について考えていきます。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
「富裕層」とは?定義の一例を解説
野村総合研究所は、世帯の純金融資産保有額に応じて、5つの階層に設定しています。 ・超富裕層:5億円以上 ・富裕層:1億円以上5億円未満 ・準富裕層:5000万円以上1億円未満 ・アッパーマス層:3000万円以上5000万円未満 ・マス層:3000万円未満 富裕層に明確な定義はありませんが、世帯の純金融資産保有額1億円以上は富裕層と設定しています。 ●マーケット分類で指標となる純金融資産保有額 「純金融資産保有額」とは、預貯金や株式、債券、投資信託、年金、生命保険など各世帯が保有する金融資産合計額から、不動産購入に伴う借入など負債を差し引いた金額のことを指します。 こうした純金融資産保有額が、いわゆる「富裕層」の指針となりえるのです。 次の章では、日本における富裕層の割合について確認していきましょう。
日本での富裕層の割合
野村総合研究所によると、純金融資産保有額が1億円以上5億円未満の「富裕層」の世帯と5億円以上の「超富裕層」の世帯は、全体の148万5000世帯です。 日本全体の世帯、5313万4000世帯に対し、富裕層と超富裕層は138万5000世帯なので、全体の約2.9割が、日本の富裕層です。 ●富裕層の保有資産規模 ・超富裕層(5億円以上):105兆円 ・富裕層(1億円以上5億円未満):259兆円 ・準富裕層(5000万円以上1億円未満):258兆円 ・アッパーマス層(3000万円以上5000万円未満):332兆円 ・マス層(3000万円未満):678兆円 日本の超富裕層や保有資産規模は増えており、今後さらに資産の偏りが大きくなると予想されています。 ●富裕層の純金融資産額は増加傾向 2013年以降、富裕層や超富裕層の純金融資産保有額は、増え続けています。 2019年から2021年にかけて、富裕層の純金融資産保有額は、236兆円から259兆円で9.7%、超富裕層は97兆円から105兆円で8.2%増加しています。 ●富裕層・超富裕層の世帯数や純金融資産保有額が増加している要因 株式など資産価格が上昇しているため、富裕層や超富裕層の保有資産額が増えています。 さらに金融資産を運用中の準富裕層の一部が富裕層に、富裕層の一部が超富裕層に移行しているため富裕層や超富裕層の保有資産が増加したと考えられています。 次の章では、富裕層にみられる特徴から意外性のあるものについて解説していきます。