小児科を標榜しているのに「小児科専門医」がいない…現役医師が受診前の確認を強く勧める病院サイトの項目
■どの分野でも専門医のほうが安心 もちろん「専門医であれば絶対にいい」とは限りません。でも間違いなく、なるべく専門医を探して受診したほうが安心ですし、医療機関を探すときの指標にはなりますね。専門医かどうかを確認するには、医療機関のWEBサイトで医師の経歴を見る、学会のWEBサイトにある「専門医を探す」で名前を検索するなどの方法があります。 中学生までの子どもの場合は、小児科専門医のいる近くの小児科クリニックをかかりつけにすると安心でしょう。ただし、子どものことならなんでも小児科というわけではありません。 例えば、ときどき「健康診査で詳しい検査をしてもらうように言われたから」と視力が心配な子が、小児科に来ることがあります。保護者は「近くに小児眼科がないので、眼科を受診するべきなのか小児科なのかわからなかった」とのこと。視力や視野、目の中の病気は小児科クリニックでは診られないので、眼科へ行きましょう。同様にケガの場合は外科や整形外科へ、耳や鼻の病気は耳鼻科へ、皮膚については皮膚科が適切です。ただ、軽い中耳炎や肌荒れなどなら小児科でも大丈夫でしょう。 標榜されている診療科を受診していいのかどうかわからないときには、受診する前に電話などで確認するのがおすすめですよ。 ---------- 森戸 やすみ(もりと・やすみ) 小児科専門医 1971年、東京生まれ。一般小児科、NICU(新生児特定集中治療室)などを経て、現在は東京都内で開業。医療者と非医療者の架け橋となる記事や本を書いていきたいと思っている。『新装版 小児科医ママの「育児の不安」解決BOOK』『小児科医ママとパパのやさしい予防接種BOOK』など著書多数。 ----------
小児科専門医 森戸 やすみ