<フィギュアスケート>ソトニコワは疑惑の金メダルだったのか?
■フランスAFP通信「疑惑の多い金メダル」 韓国メディアを中心として、連続ジャンプでミスをしたアデリナ・ソトニコワ(17歳、ロシア)が金メダルを獲得して、ノーミスでまとめたキム・ヨナ(24歳、韓国)が、5.48点及ばず銀メダルに終わったことに対して“疑惑の採点”と報じる声が大きくなっている。韓国の審判理事は、GOE(出来映え点)が、ソトニコワに多く付いている疑問を指摘した。フランスのAFP通信は、「ソトニコワがキム・ヨナを相手に、疑惑の多い金メダルを獲得した」との記事を配信している。 果たして、ソトニコワの金メダルは疑惑なのか。彼女の獲得した得点は過剰に評価されたものだったのか。専門家の意見を聞いてみた。 ■キム・ヨナはパーフェクトな演技でも勝てなかった 元全日本2位で、現在、後身の指導と、WEBサイト、アスリートジャーナルで評論活動をされている中庭健介さんは、「ソトニコワ選手の演技が終わり、149.5点が出た時点で、キム・ヨナ選手がパーフェクトに演技をしても勝てないと思っていました」という。 「プログラムの構成が、大きく違いました。ソトニコワは、基礎点で、約4点も違うほど、難易度の高い構成にしています。3連続ジャンプの最後にバランスを崩しましたが、マイナス1からマイナス2という程度の減点で大きな影響を与えるものではありませんでした。言い方は悪いですが、キム・ヨナ選手のプログラムには“スカスカ感”がありました。男子もそうでしたが、女子でも、技術点で勝負がついたと感じました。決して疑惑の判定などではないでしょう。GOEに関しても、ソトニコワ選手のジャンプには高さがありましたし、スピンにおいても、スピードでキム・ヨナ選手のそれを上回っていました。プログラムコンポーネンツ(演技構成点)のソロニコワの得点については、少し高いのかな?とも思いますが、これは許容範囲でしょう」