<フィギュアスケート>ソトニコワは疑惑の金メダルだったのか?
■基礎点で3.94点キム・ヨナを上回っていた 演技要素の基礎点は、ソトニコワが61.43で、キム・ヨナが57.49で、3.94点も違った。特にコンビネーションジャンプに関しては、ソトニコワは、基礎点が10.10の3回転ルッツ+3回転トゥループ、同8.14の2回転アクセル+3回転トゥループ、同9.24の三回転フリップ+2回転トゥループ+2回転ループと、基礎点の合計が27.48となる難易度の高いジャンプに挑戦した。 しかも、点数が高くなる後半の4つのジャンプのうち、2つに高難度の連続ジャンプを入れてきた。その3連続ジャンプの最後にミスをして減点されたが、回りきった後の失敗だったため、減点もわずかで、8。34点を獲得している。 ■表現力でのキム・ヨナのリードはわずかだった 一方のキム・ヨナの3つのコンビネーションジャンプは、基礎点が10.10の3回転ルッツ+3回転トゥループ、同5.50しかない3回転サルコウ+2回転トゥループ、同7.04の2回転アクセル+2回転トゥループ+2回転ループというもので、その基礎点の合計が22.64点。ソトニコワとは、4.84点差がついていた。おそらく、その技術点の差を、評価の高い表現力で埋めようという狙いだったのだろうが、その演技構成点でも、ソトニコワは高評価を受けて、キム・ヨナのリードは、わずか0.09しかなかった。 元全日本4位で、フィギュアに関する著書もある今川知子さんも「結論から言うと演技構成点は、出過ぎのような気がしないでもないですが、これは実際に目の前で演技を見てみないと判断は難しく、技術点に関しては妥当な採点だったと思います」という見解だ。 「地元の声援の盛り上がりをうまく生かしたソトニコワ選手は、最後の最後までスピードも落ちず、体の動きもよかったので相乗効果があったと見ています。多少のホームアドバンテージは、どこの国でもあります」