<フィギュアスケート>ソトニコワは疑惑の金メダルだったのか?
■GOEの得点差でもソトニコワが高い評価 韓国の関係者が指摘したGOEの得点差についても、今川さんは「ソトニコワ選手は、着氷でバランスを崩した後半の3連続ジャンプ以外は、高さとキレのあふれるジャンプでGOEでも、プラスの高い評価を得たことには納得できます。私は、後半のダブルアクセルー3回転トゥループの連続ジャンプが、ポイントだと見ていましたが、それも綺麗に決め、GOEも高く9.94を稼いでいます。対してキム・ヨナ選手は、ジャンプは全て成功していますが、後半の2アクセルー2トゥー2ループの3連続ジャンプの3つ目のジャンプの着氷の流れが、やや失速し、プラス評価は得ているものの、GOE0.79の評価しかありませんでした。次の3回転サルコウも空中軸が、やや歪んでいるのを、着氷にこじつけた感じで、着氷の流れはあるものの、GOEで0.9の評価となりました。細かいミスがGOE評価の違いになったのでしょう」と見ている。 ■ソトニコワのステップシークエンスは「レベル4」 ソトニコワの金メダルに、疑念の声を投げかける理由のもうひとつに、 ステップシークエンスに関するものがある。ソトニコワには、最高の「レベル4」と平均1.7点のGOEが加点されたが、キム・ヨナは「レベル3」にとどまったのだ。前述の中庭さんは「レベル4を取るには、上半身をどう上手く使えるかなんですが、その部分がソトニコワが上だった。キム・ヨナは、弱った」と見ている。 今川さんも「ステップは、エッジにしっかりと体重が乗り、上半身の動きをたくさん使えていました。スピンも、回転軸もしっかりしていて回転も速く、難しいバリエーション姿勢で行っているので全てのスピンがレベル4と最高評価され、GOE評価の平均値が良かったのも理解できます。」と言う。 ひとつひとつの疑念を検証していくと、ソトニコワの金メダルの価値が、浮き彫りになってきた。今川さんは、こうまとめる。