新潟・松橋監督が今季を総括 最終節まで残留争い「大きな責任」
J1新潟の松橋力蔵監督(56)が9日、聖籠町のアルビレッジで今季の総括会見を開き、リーグ戦では連勝が1度だけだったことが最終節まで残留争いに巻き込まれた要因に挙げ、チームマネジメント面で自身の責任を口にした。クラブからオファーされている続投については明言を避けた。 残留を決めてから一夜明け、松橋監督は安堵(あんど)感を漂わせながら、10勝12分け16敗の16位に終わった成績に目を向けて、自身の責任を口にした。 「最後は苦しんで、苦しんでだった。本当に肝になるファクターを大事な起点の時に選手に伝えきれなかった。なのでちょっと後手に回るような。そこは僕の大きな課題、責任ではあった」 最も顕著に表れたのが9月から10月にかけての4連敗。それまで「強み」だったハイプレスがずれ始め、守備の整備が必要になった。ただ守備を変えれば「前方にできるスペースを生かしたライン間の攻撃、相手を前につり出して後方のスペースをどう攻略するかを捨てなくてはいけなくなる」と攻撃も表裏一体で変えなければならず難しい選択だった。 終盤は全体が崩れないようミドルプレスに切り替え、守備は安定したがショートカウンターを主とした攻撃は成果が出ず、得点が減少して失速。「少し僕のタイミングでは手遅れだった」と語った。 序盤のケガ人続出など波に乗れなかった要因は他にもある。ただ「さまざまな要因のポイントを僕がチームに落とし込むことができなかった」とし、同じ絵を描けずに、連勝は一度きりと上昇気流をつかめなかった。ルヴァン杯は意識を統一して戦い、決勝まで勝ち上がっただけに「なぜリーグで(できなかったか)というところがあった」と悔やんだ。 来季の去就についてはクラブからオファーを受けたことを認め「今この時点で何かお話ができる状態ではありません」とだけ語った。 (西巻 賢介)