カナダ、11月の失業率6.8%に上昇 大幅利下げ観測高まる
[オタワ 6日 ロイター] - カナダ統計局が6日発表した11月の失業率は6.8%に上昇し、新型コロナウイルス禍の期間を除くと7年10カ月ぶりの高い水準となった。前月は6.5%だった。求職者の増加が悪化の要因としており、失業率は23年4月以降、1.7%ポイント上昇した。 11月の純雇用者数は前月比5万500人増えた。ロイターがまとめた市場予想では、失業率は6.6%、純雇用者数は2万5000人増だった。 正社員の平均時給は前年同月比3.9%上昇と、伸び率は前月の4.9%から鈍化した。賃金上昇率は、23年6月以来の低水準となった。 失業率の上昇により、カナダ銀行(中央銀行)は今月11日に、2回連続で通常より大きい50ベーシスポイント(bp)の政策金利引き下げを決める可能性がある。カナダ中銀は6月以来、計125bp引き下げ、3.75%としている。 11月の雇用増は全てフルタイムで、パートタイム雇用はわずかに減少した。製造業を中心に2万800人減った一方、卸売・小売業などサービス部門では7万1500人増えた。 雇用率(労働年齢人口全体に占める就業者数の割合)は60.6%と横ばいだった。