松方さん、日本刀よりチワワでしょ 「売れてる?」の電話が怖くてモーリシャスに逃亡 話の肖像画 夢グループ創業者・石田重廣<26>
2通りの広告を配ったところ、やはりチワワの広告のときの方が電話が多かったんです。松方さんとは、売れたらギャラをアップするとの約束でした。ブルゾンの売り上げはかなり好調で、ようやくギャラをアップすることができました。
《松方さんの出演で、シルクの売り上げは伸びていった》
松方さんとの仕事が2年目に入ったころでしょうか。シルクの作務衣(さむえ)を売り出すときに、松方さんは「社長、ここが世界に羽ばたくチャンスだぞ。日本の作務衣を世界に売りだそう」と言う。やりましょうとなったのですが、「撮影はまずパリだな。シャンゼリゼ通りを俺が歩くのはどうだ。あとはニューヨークのマンハッタン、銀座と中国かな」と言いだしたので、慌てて止めたりね。でも豪快だけじゃないんです。CM撮影で松方さんの言葉に僕が首を縦に振ったら、「社長、テレビでは首を振ると視聴者は集中できないんだ。首は固定しないと」と教えてくれた。今でもこの教えは守っています。細かい気配りもできる人でした。(聞き手 大野正利)
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