韓国発ジェネシス、LMDh新規参入でオレカ社と提携か。本格参戦前にLMP2プログラム実施の可能性あり
9月12日に、LMDhプラットフォームのプロトタイプカーを開発し、将来のスポーツカーレースに参入すると発表したジェネシス。韓国のヒョンデが2015年に立ち上げたこの高級車ブランドは、現時点で具体的なプログラムをアナウンスしていないが、その中身と関連する情報が不完全ながら明らかになってきた。 【画像】ジェネシスX グラン・レーサー・ビジョン・グランツーリスモ・コンセプトのリヤビュー 韓国のブランドが正式発表を避けているものの、2026年に開始されるものと理解されているジェネシスのスポーツカープログラムは主にWEC世界耐久選手権が舞台となる見込みだ。しかしジェネシスとヒョンデ・モータースポーツはスケジュールだけでなく参戦シリーズについても言及していないため、ヒョンデが2019年からパートナーシップを結んでいる、ミシュラン・パイロット・チャレンジを運営するIMSAのトップカテゴリーに登場する可能性も否定できない。 なお、IMSAミシュラン・パイロット・チャレンジのTCRクラスでは2019年以来、ヒョンデのチームとドライバーがチャンピオンを5度獲得。さらに、“N”ブランドを展開する同社は2020年からメーカータイトル4連覇を達成している。 耐久レースの分野では、ニュルブルクリンク24時間レースで2020年から4年連続でTCRクラスを制したヒョンデだが、プロトタイプカーレースにおいては実績がない。そのためSportscar365は、新たにLMDhカーを開発し運営するジェネシスが来季2025年のELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズとIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権で、ふたつのLMP2プログラムを実施する可能性が高いとみている。 今季限りでキャデラックとのパートナーシップが終了するチップ・ガナッシ・レーシングは依然として新しいブランドのファクトリープログラムを担うものと考えられており、その一環としてジェネシスとともにIMSAスポーツカー選手権でLMP2マシンでの活動を行うと噂されている。 一方、ヨーロッパを転戦するル・マン・シリーズに関しては、IDECスポールとTDSレーシングがパートナー候補に挙がった。このふたつのチームは、有望なドライバーとクルーの育成に役立てられるジェネシスのLMP2プログラムのために、同社と提携する可能性について協議したと理解されている。 ジェネシスとともに新しいLMDhカーを開発するシャシーメーカーについては、オレカ社に決まった模様だ。このフランスのコンストラクターはすでにアキュラとアルピーヌの2社と提携し、IMSAのGTPで活躍中の『アキュラARX-06』、WECのハイパーカークラスに参戦している『アルピーヌA424』のベースシャシーを両社に供給している。 [オートスポーツweb 2024年09月13日]