【箱根駅伝】 順天堂大学1秒差でつかんだ切符 “山の神”今井正人コーチが熱血指導 浅井皓貴は予選会で日本人2位の大健闘
2025年1月2、3日に行われる箱根駅伝。101回目を迎える今大会に、順天堂大学は14年連続66回目の出場となります。 【画像】順天堂大の箱根駅伝エントリー表 1958年の第34回大会に初出場した順天堂大は、1966年の第42回大会で初優勝して以来、総合優勝11回を誇る名門。前回第100回大会では、17位に沈み、4年ぶりにシード権を逃しました。
■箱根の舞台を経験した指導陣
再起をかけた今季は百戦錬磨のコーチ陣を招へい。4月から新たに今井正人コーチと田中秀幸コーチが就任しました。 「山の神」の愛称で知られる今井コーチは、現役時代に順天堂大で4年連続箱根駅伝に出場。2年生から山上りの5区を走り、3年連続で区間賞を獲得するなど、4年時の第83回大会では総合優勝に貢献しました。田中コーチも89回大会で区間賞の頼れるOBです。
チームを率いる長門俊介監督とともに最後の優勝を経験した今井コーチをはじめ、指導陣の強化を図った順天堂大。 今季スローガンとして「下克上」を掲げます。副主将の海老澤憲伸(4年生)は、「今はもう強い順大じゃない。泥臭くやるしかないという意識がみんなの中に絶対あると思う」と力強く話しました。
■執念でつかんだ切符…下克上の“キーマン”は「浅井」
今井コーチは「(練習で)これぐらいでいいやで追い込んでいたら絶対足をすくわれる。もう1秒、もう1メートルでも。一瞬、今の一瞬の我慢。ここを越えるための我慢は何回でもできることだと思う」と自身の経験を生かし伝えます。 箱根を経験したコーチ陣の教えを受ける選手たちは、4年ぶりとなる予選会へ。過酷な夏合宿を乗り越えてきました。 長門俊介監督が挙げたチーム躍動の“キーマン”は「浅井」。「何かやってくれそうな期待感がある」と、4年生エースの浅井皓貴選手に期待を寄せます。
迎えた箱根駅伝予選会当日、灼熱の暑さの中、「箱根駅伝の予選会ではタイムではなく、自分の走りでチームの流れを作りたい」と意気込んでいた監督期待の浅井皓貴選手の走りが光りました。上位10校までが本選出場の権利を獲得できる予選会で当落線上の争いをしていた順天堂大ですが、チームトップの浅井選手が日本人2位、全体14番目の1時間03分49秒の快走。浅井選手の活躍もあり、全体11位の東京農業大学を1秒差で振り切り、本戦出場をつかみとりました。 14年連続66回目の箱根路へ、長門監督は「20番目のチームではありますけど、何校食い下がれるか、振り落とせるか、しっかりシードを狙って、シードだけでなく、5位以内も狙って戦っていきたい」と“下克上”を狙います。