自分の人生を右肩上がりにするためには?/塩沼亮潤大阿闍梨「くらしの塩かげん」
1300年間にわずか2人しか成し遂げた人がいない荒行「大峯千日回峰行(おおみねせんにちかいほうぎょう)」の満行者、塩沼亮潤(しおぬま・りょうじゅん)大阿闍梨(だいあじゃり)。最難関の命がけの荒行を経験し、修験道を極めた塩沼さんがいま切に感じるのは「日々の“あたりまえ”のことこそ難しい」ということ。 塩沼さんの著書『くらしの塩かげん』から、私たちの“あたりまえ”の暮らしにそっと光を灯す小さなヒントをお届けします。
右肩上がりの人生に。
どんな人にも、感情がポジティブなときとそうでないときがあるものです。体調にも左右されますし、自分の意志ではどうにもならないくらい気が重い日もあるでしょう。それでも、自分の人生を右肩上がりにするためには、強い意志で自分の感情をコントロールするしかありません。 どんなときが右肩上がりの状態かと言うと、ポジティブな気持ちで、かつアクティブに行動しているとき。別名「フロー状態」とも言われています。このフロー状態で作業に取り組むと、その最中に充実感や満足感を得ることができるので、生産性も上がりますし、自分の成長にもつながって願ったり叶ったりです。家事でも仕事でも、こんなに素敵な状態を逃すなんて、もったいないですよね。 強い意志を持ち、ポジティブな気持ちで行動する。フロー状態で充実した時間を積み重ねる。一人ひとりの人生はもちろん、これからの社会全体が右肩上がりになるヒントが、ここにあるかもしれないですね。
塩沼亮潤(しおぬま・りょうじゅん)
1968(昭和43)年、宮城県⽣まれ。1987年奈良県吉野の金峯山寺で出家得度。1999年「⼤峯千⽇回峰⾏(おおみねせんにちかいほうぎょう)」の満⾏をはじめ、2000年には9⽇間の断⾷・断⽔・不眠・不臥の中、御真⾔を20万遍唱える「四無⾏(しむぎょう)」を、2006年には、100日間の五穀断ち・塩断ちの前⾏の後、8000枚の護摩を焚く「⼋千枚⼤護摩供(はっせんまいだいごまく)」を満⾏。同年故郷の仙台市秋保に福聚山 慈眼寺(ふくじゅさん じげんじ)を建立。「⼼の信仰」を国内外に伝えている。簡単なようで難しい日々の「あたりまえ」の大切さを綴った書籍『くらしの塩かげん』(世界文化社刊)大好評発売中。