<センバツ>「反応で打てた」 智弁和歌山・東妻、とどめの一撃
◇第91回選抜高校野球・1回戦 ○智弁和歌山13-2熊本西●(28日・甲子園) とどめの一撃だった。5点リードの四回2死一、三塁。智弁和歌山の東妻純平は、熊本西のエース右腕・霜上が投じた真ん中付近の直球を思い切り振り抜き、左翼席に運んだ。「最高でした」と満足顔だ。 【ダイジェスト動画はこちら】熊本西vs智弁和歌山 「変化球に(ヤマを)張っていたが、反応で打てた」と振り返る。打線は1巡目は無安打に終わったが、2巡目から霜上を攻略して18安打で13得点。「強打の智弁」の対応力と地力の高さを象徴する3ランだった。 OBでドラフト2位でロッテに今春入団した勇輔投手を兄に持ち、自身は昨秋の公式戦でも2本塁打を放った強打者。さらに、捕手として遠投125メートルの強肩を誇り、前回も正捕手としてチームの準優勝に貢献した。 この日は打者として2安打4打点、捕手としてタイプの違う4投手をリードし、2失点で切り抜けた。だが、「まだまだ凡打も多いし、(投手陣は)いらないところでの四球も多いのでなくしたい」と大勝にも浮かれた様子はない。初陣の中谷監督に甲子園初勝利をプレゼントしたが、目指すのはさらに上だ。【新井隆一】