J1の7.4再開決定裏に“JリーグPCR検査センター“独自設置の異例努力
「まだアイデア段階ですけど、2週間に一度、大規模な数の検体を採取して、データとして蓄積していくことは、もしかすると東京オリンピック・パラリンピックへ向けてさまざまな競技の健康管理や、あるいは強化データの一助となるのではないかと思っています。 また、今日は医学界の先生方ともお話をさせていただきましたが、こうした検体のデータそのものが医学界にとってもサイエンティフィックで、非常に重要なものだと認識しています。なので、私たちの活動を通じて、結果的に他のスポーツや世の中に恩返しをしていければと考えています」 再開されるJ1およびJ2、そして開幕を迎えるJ3は数節の間は無観客試合で開催され、政府の指針に従う形で7月10日以降に観客を動員していく状況を段階的に模索していく。移動に伴う感染リスクを抑えるために、当面は近隣地域同士のクラブを中心にマッチメイクも再編成される。 この日にリーグ全体で共有された、ファンやサポーターが長く待ち焦がれてきた再開および開幕までのロードマップのなかで最も重要なものが、リーグが主導するPCR検査の実施となる。今後は来月6日の臨時理事会や同9日の臨時実行委員会で、再開以降の試合運営プロトコルなどを議論。15日には新たな日程のもとで組まれる、注目の対戦カードが発表される。 (文責・藤江直人/スポーツライター)