7月3日から5日が有力か…見えてきたJリーグ再開日程…29日に方針決定
止まっていた時計が再び動き出そうとしている。感染拡大の一途をたどっていた新型コロナウイルスの影響を受けて、2月下旬から中断されている公式戦の再開に関して、Jリーグの村井満チェアマンが「(今月)29日ごろをめどに方針をまとめたい、と考えている」と明言した。 全都道府県を対象に発令されていた緊急事態宣言が今月14日に39県でいっせいに解除され、感染が沈静化している京都、大阪、兵庫の関西3府県でも政府が21日に解除する検討に入ったと19日に報じられた。こうした動きを受けてJリーグは22日に日本野球機構と共同で設立した新型コロナウイルス対策連絡会議と、56を数えるJクラブの代表取締役や理事長らで構成される実行委員会が続けて開催される。 19日に行われた月例理事会後に、Jリーグはオンライン会議システム『Zoom』を介したメディアブリーフィングを実施。村井チェアマンは「22日の段階で、再開へ向けた具体的なプランを決めることは現実的ではないと考えている」と明言。22日以降の動きをこう説明している。 「22日の対策連絡会議で専門家の先生方の意見を聞いた上で、私たちとして再開へのシナリオを立てて、その後には選手会との協議も必要ですし、各クラブの契約担当者や強化担当者との協議も必要ですし、実行委員会での最終的な確認も必要です。それでも時間をかけることなく、できれば1週間程度で関係者やステークホルダーとの協議を踏まえて、29日ごろに今後の方針をお伝えできれば」 実際に緊急事態宣言が関西の3府県で解除され、残る東京、神奈川、千葉、埼玉の首都圏の4都県と北海道で期限通り今月末に解除されることが前提となる。それでも目標が3度設定されては流れ、4月上旬の段階では一度白紙へ戻されていた再開(無観客開催)がおぼろげながら見えてきたと言っていい。
全国で緊急事態宣言が解除された場合、待望の再開はいつになるのか。村井チェアマンは目標の設定方法に関して、中断された直後の2週間単位を1カ月単位へと修正している。2週間ごとに目標が巡ってくるサイクルでは、選手の心身に過度の負担がかかることが理由だった。この方針に沿えば解除から1カ月以降で初めて迎える週末、つまり7月3日から5日までの3日間が有力候補となる。 緊急事態宣言が解除された39県では、活動を休止していたJクラブが続々と練習を再開させている。J1ではサガン鳥栖が15日に、コンタクトプレーを回避した上でいち早く全体練習をスタート。ベガルタ仙台、鹿島アントラーズ、清水エスパルス、大分トリニータ、サンフレッチェ広島に続いて、20日からは名古屋グランパスがそれぞれグループに分かれて練習を再開させる。 報道通りに関西の3府県でも21日に解除されれば、ガンバ大阪、セレッソ大阪、ヴィッセル神戸も続くだろう。一方でFC東京、横浜F・マリノス、川崎フロンターレ、湘南ベルマーレ、横浜FC、柏レイソル、浦和レッズは今月末まで現状のままとなる。 Jリーグは14日に「新型コロナウイルス感染症対策ガイドライン」を発表している。順に「予防。発症時の相談、受診。感染時の対応」「情報開示」「サッカーのトレーニング」「チームの移動、宿泊」「無観客での試合開催」「制限付きの試合開催」と6つのプロトコルを25ページにわたって策定。3つ目以降はまだ検討段階で、クラブや関係各所の確認作業などをへて項目やページ数はさらに増える。