創業家から追放され2年、星野リゾート社長の「ギリギリ」の復帰/「中小企業の事業承継は、日本経済のカギを握っている」 ~代表 星野佳路氏インタビュー後編
◆日本経済成長のカギを握る「中小企業の事業承継」
日本の中小企業の成長は、日本経済の成長に直結する。中小企業の事業承継を支援して、日本経済を盛り立てていきたい――。星野氏はそう考えている。 「日本企業の90%以上はファミリービジネスで、日本企業の利益の大半はファミリービジネスの企業が作っています。 これが2倍になるだけでも、日本経済は大きく成長します。 日本にはまだまだ、事業承継に失敗し、廃業を選択せざるを得ない企業も多いです。 そんな企業の事業承継が成功すれば、その地域の経済、ひいては日本経済を支える企業へと成長していく可能性も大いにあります」 日本経済を下支えする中小企業。その多くが倒れてしまうと、日本経済は低迷から脱することは難しいだろう。 中小企業経営者が、星野氏の事業承継から学ぶことは多いはずだ。
■プロフィール
星野リゾート 1914年、軽井沢に「星野温泉旅館」を創業。1995年に星野リゾートに名称を変更した。現在、運営拠点は「星のや」「OMO(おも)」「界」 5 ブランドを中心に、国内外 68 カ所に及ぶ。1991年から佳路氏が4代目の代表取締役社長に就任した。取扱高は822億円(2023年11月)。