ロンドンハーツ『極白女王』で長与千種役を演じた美人女優レスラーが王座防衛も精神的に追い詰められて涙
試合は序盤から激しい場外乱闘となり、彩乃が得意のビッグブーツや首への一点集中攻撃で優勢。それでも夏葵はスピードと跳躍力を活かした高機動ファイトで王者としての意地を見せていく一進一退の攻防を展開する。 終盤には足を止めての激しい打撃合戦が展開されていくが、夏葵がカウンターのキューティー・スペシャルから必殺のmidnight sun(※旋回式キューティー・スペシャル)を決めるもカウントは2。ならばと夏葵は奥の手のSunlight KneeAttack(※変形ブサイク・ニー)で3カウントを奪った。 見事防衛を果たし「来年はアクトレスガールズ10周年になります!この10年の歴史の中で、最高のエースになれるように日々精進していきますので、来年も皆さんアクトレスガールズの応援よろしくお願いします!」と笑顔で大会を締めた夏葵だが、ポイントマッチで勝利したことに対して思うところがある様子。 アクトレスリングは団体側も“プロレス”と言い切っているものの、事前に試合の内容・勝敗・マイク等の内容が決まっている『ポイントマッチ』という真剣勝負のプロレスとは全く違う性質の試合がメインストリームで行われている。 様々なポイント加算要素があるが、この試合の勝敗の決め手となったのはサイコロとトランプでの“運”の要素であったという。
バックステージに戻った夏葵は「ポイントマッチって残酷だなって、すごく思います。みんなポイントマッチで勝利するためにリングで練習して、チケットの営業して、自分の時間を削って、自分の体力と精神を削って、日々取り組んでるから。それを数字化するっていうのは、すごく、厳しいことだと思うし。しかも、半分運で決まるって部分もあるから、それは自分の努力でどうしようもないこと。勝ったってことはもう、自分がこのベルトにふさわしいって思うしか無いので」と複雑な胸中を吐露し、長い沈黙の後に「正直、苦しい」と漏らして涙を流す。
彩乃も「ポイントマッチって、常日頃頑張ってなきゃ行かないものだし、常日頃から応援されてないといけないもので。直近だけ頑張っても難しいところがあって。最後にサイコロ、トランプやって……うん、なんですかね。自分の運命っていうのがそういうので決まるっていうのは……本当に、苦しいなって、思います」と涙で声を詰まらせた。 ただ単にどちらが強い、どちらが上手い、どちらが人気……といった基準だけでは測れない真剣勝負の世界がアクトレスリングにはある。