シトロエンの「人気ミニバン」が進化! 精悍なフロントマスクが目を惹く新型「ベルランゴ」は“使える”荷室と運転の楽しさを融合
出自は商用車ながら走りの部分にも抜かりはなし
そんな「ベルランゴ・ロング」ですが、実はもうひとつ、国産ミニバンにはない魅力があります。それはドライバビリティ。すなわち運転感覚です。
背の高いバンにもかかわらず、「ベルランゴ・ロング」でのコーナリングは実に安定していて、運転していて楽しくなってくるのです。 決してサスペンションが硬くしまっているわけではありませんが、車体が傾く速度を抑えた不思議なロール感であり、粘ってよく曲がる感じがなんともいえず心地いい。 また高速道路を走ると、車体の安定感も直進安定性も驚くほど高く、どこまでも走り続けたくなる不思議な感覚になるほどです。 特に何百キロも移動するようなロングドライブでの疲労の少なさは素晴らしく、また短い距離でも「なんだか運転疲れがない」という不思議な感覚を味わえるに違いありません。 ちなみに、パワーユニットはマイナーチェンジを経ても不変で、直列4気筒ディーゼルターボエンジンは1.5リッターと小排気量ながら、最高出力130ps、最大トルク300Nmを発生。大きく重い(1660kg)「ベルランゴ・ロング」をグイグイと加速させてくれるので、頼もしい限りです。 * * * 商用車としてつくられたモデルとはいえ、こうした走りの部分も手を抜かないのはお国柄ということなのでしょう。 こうした走りのよさも、国産ミニバンとはひと味違う「ベルランゴ」シリーズを選びたくなる魅力といえそうです。
工藤貴宏