来オフにメジャー挑戦・村上宗隆に「外野守備」のススメ 「メジャーの三塁は厳しい」
メジャーでプレーする野手は打撃成績が注目されがちだが、守備も重要な要素になる。巨人、ヤンキースなどで活躍した松井秀喜氏はヤンキースに移籍当初に打撃の状態が上がらず、「ゴロキング」と地元メディアに揶揄された時期があったが、左翼の守備力を評価されてスタメンから外れなかったことで打撃が復調。その後の活躍につながった。 一方で、吉田正尚(レッソドックス)がメジャー移籍2年目の今年、出場機会が減少したのは、外野守備の評価が低かったことが一因だった。 「吉田は今年、108試合出場で打率.280、10本塁打。決して悪い数字ではないですが、前年の580打席から421打席と減ってしまいました。長打力に物足りなさを感じるのと、外野の守備力が低いことがネックになっています。30、40本塁打をクリアできるなら守備に目をつむってスタメン起用しますが、メジャーは守備力を重視する傾向が高まっています。メジャーを目指す日本人野手は打撃だけでなく、守備も大切にしてほしいですね」(メジャーリーガーの代理人) 村上は高校時代に捕手を務めることが多かったが、ヤクルトに入団後は打力を生かすために三塁にコンバートされた。19年は一塁での出場が多かったが、高卒4年目の21年以降は三塁が主戦場になった。だが、21年から3年連続リーグ最多失策を喫するなど、決して三塁守備が巧いとは言えない。 ヤクルトは今オフ、楽天からFA権を行使した茂木栄五郎を獲得。内野はどこでも守れる茂木はバックアップ要員の意味合いが強いが、本職は三塁だ。ヤクルトを取材するテレビ関係者は、「村上を外野で起用するオプションが増えればチーム力が上がる」と指摘する。 「三塁・茂木、左翼・村上を同時に起用することで得点力アップが期待できる。今年はサンタナが左翼を守りましたが、拙守で足を引っ張るケースが多かった。昨年まで守っていた右翼に戻したほうがいいと思います。村上は決して足が遅いわけではなく、打球勘もいい。練習や試合を重ねれば外野の守備を十分にこなせると思います」