来オフにメジャー挑戦・村上宗隆に「外野守備」のススメ 「メジャーの三塁は厳しい」
来年オフにメジャー挑戦が確実視されているのが、球界を代表するスラッガー、ヤクルトの村上宗隆だ。2022年オフに結んだ3年契約は来季が最終年。メジャーの舞台でプレーしたい思いを明かしており、ヤクルトもポスティングシステムでの移籍を認めている。 【写真】メジャー関係者が明かす「佐々木朗希よりほしい投手」がこちら きちんと結果も残してきた。今年は33本塁打、86打点で2冠王を獲得。22年には打率.318、日本記録の56本塁打、134打点を記録し、史上最年少の22歳で「令和初の三冠王」に輝いた。だが、気になる点もある。打率が昨年は.256、今年は.244と低下。今年は180三振で、4度目のシーズン最多三振も喫している。 米国でメジャーを取材する通信員は、村上についてこう語る。 「メジャーでは6番タイプじゃないでしょうか。鈴木誠也(カブス)のようにコンタクト能力が高ければクリーンアップを張れますが、近年は打率が2割5分前後と数字が伸びていない。本塁打はメジャーで20本打てるかというラインだと思います。異国の地で初対戦の投手たちに対応するのは簡単ではありません。ちょっと厳しい予想になりますが、打率2割3分、18本塁打ぐらいが現実的に残す数字かなと。長距離打者としての才能は国際大会でも証明していますし、活躍してほしいですけどね」 確かに厳しい予想に感じるが、メジャーに挑戦した日本人選手のパフォーマンスを見ると、強く反論できない。村上同様に左の大砲として侍ジャパンの4番を務め、本塁打・打点の2冠王の実績をもち、20年からメジャーに挑戦した筒香嘉智(DeNA)は、メジャー通算182試合出場で打率.197、18本塁打、75打点。23年以降はメジャー昇格が叶わず、今年のシーズン途中にDeNAに復帰した。 もちろん、村上の評価が来年のパフォーマンスで変わる可能性も十分にある。三冠王を獲得した22年のような成績を残せば申し分ない。だが、メジャー西海岸のスカウトは意外な要望を口にする。 「村上は外野にも挑戦してほしい。メジャーで一塁、三塁は強打者が守るポジションなので、打てないとスタメンを外れてしまう。外野を守れれば、打てない時期もメジャーに適応するまで与えられる打席数が増える。岡本和真(巨人)は一塁、三塁、左翼と3ポジションを守れる。一塁、三塁がメインで左翼は守備範囲が広いとは言えないが、それでも外野を守れるのは大きなアピールポイントになっている」