今季女子ツアー7戦4勝…なぜ20歳の西郷真央はこれほどまでに強いのか…ジャンボ絶賛のゴルフ頭脳とリカバリー率の改善
女子ゴルフの「パナソニックオープンレディース」の最終日が1日、千葉・浜野GC(6660ヤード、パー72)で行われ今季絶好調の西郷真央(20、島津製作所)が通算10アンダーで優勝した。寝違いによる首痛で戦列を離れ、3週ぶりの復帰戦となったが、2位から出た最終日に2打差をひっくり返しての逆転V。ブランクも不安もまったく感じさせない強さを見せつけた。
会心のイーグルを決めて「パナソニックOPレディース」を逆転V
今季はこれで出場7試合で4勝。1988年のツアー制度施行後、シーズン4勝目の最速だった2004年の不動裕理、18年の鈴木愛の10試合を上回るツアー記録のハイペースにも、「復帰戦だったので、そこまで自分に期待はしていなかった。優勝できてすごくうれしい」と実に冷静。コメントは自信に満ちあふれていた。 昨季は2位が7度と届きそうで届かなかった頂点。それが今季開幕戦の「ダイキンオーキッドレディス」でツアー初優勝を果たし、勝ち方を覚えてからはまさに怒とうの勢いでツアーの中心選手に上り詰めた。 自宅がある千葉での大会となった「パナソニックオープンレディース」も、西郷時代の到来を告げる勝ちっぷりだった。 第1ラウンド(R)は9位スタート、68をマークした第2Rに2位に浮上し、最終Rはボギーなしの68。前半のアウトはバーディーを奪えずに首位とは4打差に開いたが、2オンに成功した12番(パー5)で最初のバーディーを奪い、15番(パー4)のイーグルで一気に単独首位に浮上した。 「15番は100点に近いすごくいいショットが打てて、よしっと思った。球が落ちたところもピンの手前でよかったし、歓声とともにボールが消えていくのが見えた。入った瞬間は心臓がどきっとしました」 今季のツアーで間違いなくベストショットの一つになるであろう、優勝を引き寄せた会心の一打。 常にクールな20歳もこのときばかりは「帰りに事故るかもと思うくらい、こんなラッキーなことがあってもいいのかなと思った」と大興奮し、キャディーを務めた麗沢高時代の2年先輩で、同じ2019年のプロテストに合格した河野杏奈と笑顔でハイタッチをかわした。