“新紙幣”発行まで残り1カ月…レトロ自販機は“スタッフ”が交換対応!?両替機導入には数百万円「負担が…」
20年ぶりとなる新紙幣の発行まで1カ月を切った。ATMや自販機などでは新紙幣の対応へ切り替えが進んでいるが、飲食店などでは負担が大きくなっている。新潟県燕市のレトロな自販機が並ぶ施設はどう対応するのか取材した。 【画像】新紙幣に対応する両替機導入にかかる費用は数百万円…新潟の名物レトロ自販機はこちら
多くの人に愛されるレトロ自販機
燕市の国道116号沿いにあるホテル公楽園。 1階にはテーブルとイスのある飲食スペースが設けられていて、その奥には年季を感じるレトロな自販機が並んでいる。 中でも最も古いのが約45年前に導入したトーストサンドの自販機だ。 公楽園を運営する山修商店の山田修英代表取締役は「自販機目当てに来られる方は、ほとんどこの機械を目当てに来る。トーストサンドはうちの看板の販売機」と太鼓判を押す。 ラインナップは、ハムサンドとチーズサンドの2種類で価格はどちらも300円。 ボタンを押すと調理が始まり、1分弱待つと素手で持ち続けるのが難しいほど熱々のトースターがアルミホイルに包まれて提供される。 取材をしたこの日も焼きたてのトーストを求めて客が訪れていた。 「配送業をしているが、公楽園の前の道路を通るときは必ず寄って、コーヒーとトーストを買うのが恒例。たまに食べたくなる味」
現在の両替機は1000円札・500円玉のみ対応
少し色あせ、その見た目からも年季が入っていることが感じられる自販機は、昔は10円玉や50円玉も使うことができたが、硬貨を選別する機械が壊れてしまい、今は100円玉硬貨しか使うことができない。 併設されているゲームコーナーのゲームも対応しているのは100円玉ばかり。 そのため、もし紙幣しか持っていなかった場合は近くに設置されている両替機で1000円札を100円玉に両替する。 ただ、両替機が対応しているのは1000円札と500円玉のみだ。 以前の両替機は1万円札や5000円札といった高額紙幣にも対応していたが、4年前に故障してしまった。 山田代表取締役は、「新型コロナウイルスが流行し始めたころで先行きが不透明だったため、1000円札と500円玉にのみ対応している安価な中古の両替機を購入した」と当時を振り返る。 そのため、高額紙幣はフロントにいる従業員が1000円札に両替して対応している。