【中学受験2025】依然続く大学附属校人気、大阪では私立高校無償化の影響…浜学園
他方で、大学附属校以外で倍率が上がると予想されるのが高槻中です。大阪、兵庫、京都からのアクセスが良いという広い通学圏に加え、共学化し、志望する層の生徒のレベルが上がっています。高槻はこれまで以上に第一志望、チャレンジ校として受験する学校となっていくでしょう。
また、大阪では2024年度から段階的に始まった私学高校の授業料無償化が後押しとなり、一部では、周辺地域からの流入と大阪の中で留まる動きが見られます。これまでも最難関中の併願校として地位を確立している男子校の清風や明星などに加え、共学校である清風南海、開明、大阪桐蔭、常翔学園などといった学校も、特色あるコース設定やカリキュラムそして進学実績が支持され注目を集めています。
兵庫では、高槻と同様にレベルが上がってきている須磨学園、共学化した滝川学園に勢いがあります。兵庫県の東、北摂のほうに行くと雲雀丘学園が人気です。これらの学校は実際に見学したことでその魅力を感じる方も多く、年々レベル・人気ともに上がっています。ただ、後半の日程になればなるほど定員が少なくなり難易度も上がるので、そこは併願戦略の難しいところではありますね。
--松本先生が特に注目されている学校についてお聞かせください。
先に述べた関西エリアのエスカレーター校として、関西学院や同志社、立命館グループなどを進学先として考える方が多いというのは納得です。というのも、世の中が総合型選抜を重視した取組みにシフトする中で、中高大10年という長期スパンで生徒が時間をかけて自分のペースで成長できる学校としての価値が注目されつつあり、一時的に人気が落ち着いた学校も、再び評価を上げているのです。
また、先ほども出しましたが、京都大学の総合型選抜で安定した合格実績を出している開明にも注目しています。学校内の発表会などの活動を通じて、生徒が学力以外の力を培えるような取組みが成果として出ているのでしょう。兵庫県内でも、雲雀丘学園や三田学園も同様に安定した評価を得ている学校だと思います。