【中学受験2025】依然続く大学附属校人気、大阪では私立高校無償化の影響…浜学園
子供を“主役”として入試に向かわせる
--受験直前期、親に必要な心構えと、受験生本人のメンタルの保ち方についてアドバイスをください。
ちょうどこの時期、私たちの塾でも最後の保護者説明会を行います(取材日は2024年10月31日)。そこで私がいつもお伝えするのは「私たち講師も保護者も、実は入試本番では何もできない立場だ」ということ。これからますます私たち講師も親御さんの気持ちも高まっていくでしょう。ですが、入試当日は、私たちはただ学校の門の前で子供の背中を見送ることしかできないのです。
これからの時期は「主役は子供」であり、私たちはその後ろで支えとなる役割に徹することが大切です。最近の子供たちは、他人と比較されたり競い合ったりするような場面を避けて育ってきているため、親が前のめりになることで逆にプレッシャーに負けてしまうケースもよくあります。入試まであと80日を切り、親としては焦る気持ちや緊張感が増しがちな時期ですが、子供たちが落ち着いて試験に臨めるような環境作りを再優先してください。寝る時間を惜しんで勉強していないか、生活リズムを保てているかといった、家庭だからこそできるサポートをお願いしたいと思います。
入試の朝の親子の顔を見ると、やはり似ているなと思うんです。特に保護者の方が不安そうな顔をしていると、そのお子さんも同じように不安げな表情でやって来ることが多いです。親の表情は想像以上に子供に影響を与えていて、反抗期で普段はそっぽを向いている子供であっても、保護者の雰囲気をしっかり感じ取っています。親御さんも、結果を想像して緊張するでしょうが、合格発表が出るまで何もわかりません。「目標に向かって、最後までやれるだけのことはやったから大丈夫」と、たとえ演技でも良いので、子供に前向きな姿勢を見せて最後まで応援してあげてください。
--最後に、受験日までラストスパートをかける小学6年生にメッセージをお願いします。
私は毎年、入試直前に「浜学園受験生の心得」としてこんなメッセージを伝えています。「入試は奇跡を起こす場ではなく、普段の自分の力を証明するために受けるんだ。それだけで十分だよ」と。