休み明けは要注意!子どもが不登校になる原因は?対応方法をプロが解説【体験談あり】
【事例2 Bさん(小5・女子) 感受性が鋭く、学校で過ごすのがつらい】 娘の登校しぶりは、小1の6月から始まりました。 2年生までは私たちが付き添ってなんとか登校していたのですが、3年生から「学校へ行きたくない」とはっきりと訴えるようになり、4年生になると登校前に泣いて暴れるほどに。 先生や友達とのトラブルはみられなかったものの、娘にはHSC(Highly Sensitive Child:人一倍感受性が鋭く、音や匂いなどに敏感な子ども)の傾向があり、学校の環境に身を置くのがつらかったのかもしれません。 「先生がほかの子を叱っているのを見ると怖い」「騒がしいところにいるのがつらい」「給食がおいしくない」などとよく訴えていました。 「みんなは当たり前に学校に行っているのに、どうしてうちの子だけできないんだろう?」と悲しくなり、娘が泣くたびに私も涙を流しました。 ママ友はいても心から信頼はできないし、学校に付き添うときは仕事も半休をとらなければならず、社会から隔絶された気持ちになりました。 現在は、担任の先生と話し合いをして「好きな授業や行事だけ参加、学校の課題は自宅で取り組む」といったスタイルで学んでいます。 先生には、授業中や行事でグループをつくるときは仲のよい友達と組ませてもらえるようお願いして、少しでも娘が学校に行きやすいよう、きっかけをつくろうとしています。 私自身は、「学校に行かなくてもいい」とはいまだに思えません。 だから、担任の先生に希望を伝えたり、不登校支援員の先生や保健室の先生、スクールカウンセラーなどたくさんのかたの協力を仰いだりして、再登校への道を模索しています。 お子さまが不登校になったときには、一人で抱え込まず周りにどんどん相談することをお勧めします。 いろいろな知恵をもらえるだけでなく、気持ちも少し楽になるのではないでしょうか。
不登校の時の生活は? 健康管理や学習習慣などの注意点
お子さまが不登校になった場合、保護者のかたとしては「ずっと家にいて健康を害することはないか」「授業についていけなくなるのでは?」などさまざまな不安があるでしょう。 学校の先生や保護者のかたに話を聞くと、不登校を続けているお子さまも、一定の生活リズムを守ってきちんと食事をとっていれば、体調を崩すことはほとんどないそうです。 心配なのが、運動不足による体力低下です。 体力が落ちると、何かやりたいことに出合ってもやる気力が無く、復帰への道のりが遠ざかってしまう可能性も。お子さまが自宅で長く過ごしているなら、散歩に連れ出すなどして少しでも身体を動かす機会をつくってあげましょう。1日5分でもよいです。それすらも負担になるような状態だったら、まずは休ませてあげてください。 学習の遅れなどは確かに気になるところですが、基本的にはお子さまが自分からやる気になるのを待つのが一番です。その際に効果的なのは、将来に目を向けさせることです。 お子さまが「こんな仕事をやりたい」などと言い出したときに、「だったらどんな勉強が必要か一緒に調べてみよう」などと持ちかけて、少しずつ意識付けをしていきましょう。 ただ、基礎学力が不足していると、あとで学習の遅れを取り戻すのに非常に時間がかかってしまい、目指す職業への道のりが困難になる可能性もあります。 お子さま自身がつらいときに、将来のことを話すと負担になる可能性があるため、お子さまの精神状態が回復してきたら、「将来やりたいことをやるために、少しでも勉強はしておいたほうがいいよ」と伝えてみましょう。