【天皇賞(秋)予想】数字が示すリアルな上位傾向とは? 過去データから探るGI天皇賞(秋)
競馬は今週も引き続き「東京・京都・新潟」の3場開催。 日曜日メインは、中距離の頂上決戦・天皇賞(秋)(GI・東京・芝2000m)が行われる。昨年まで連覇していたイクイノックスは引退。今年は新たな秋の盾王者を決める一戦となる。果たして今年はどんな結果となるのだろうか。 【写真】ドウデュースのこれまでの軌跡 過去10年データを使って馬券ヒントを見つけるこのコーナー。今週はこのGI・天皇賞(秋)の狙いどころを探っていこう。 1.1番人気馬は圧倒的に信用度高い!? いつものようにまずは上位人気馬のチェックから。 天皇賞(秋)の1番人気馬は、過去10年で7勝。23年&22年イクイノックス、20&19年アーモンドアイ、17年キタサンブラック、16年モーリス、15年ラブリーデイという錚々たる顔ぶれである。成績は[7-1-1-1]、馬券圏内率は90パーセントを誇る。GI戦線のなかでもかなり信用度の高い1番人気成績といえる。ちなみに1頭の例外は18年10着となってしまったスワーヴリチャードだけ。 一方、2番人気馬は1勝のみ。成績は[1-2-2-5]。3番人気馬も1勝で成績は[1-1-1-7]である。これ以外の1勝は14年5番人気馬スピルバーグだけ。今年も1番人気馬は外せないのかも…。 2.東京芝2000mは本当に内枠有利? 東京競馬場の芝2000m戦では、スタートからすぐにコーナーに突入するコース形状から、内枠有利(あるいは外枠不利)といわれる。 参考までに、過去の天皇賞(秋)で1枠に入って馬券になった馬たちをサンプルすると…。 21年1枠1番コントレイルが1番人気で2着 19年1枠2番アーモンドアイが1番人気で1着 17年1枠2番サトノクラウンが2番人気で2着 14年1枠1番ジェンティルドンナが2番人気で2着 これは枠どうのこうのではなく、上位人気の馬が内枠になって好結果を出しているだけにも見える。言い換えれば「人気薄の1枠馬は好走していない」。 では反対に8枠はどうか。 8枠馬は、過去10年で3着が2回あるだけ。ほかの枠に比べるとやはり少ないという感じとなる。さらに過去10年で18頭立ては3回しかないが、馬番17番・18番というのは一度も馬券圏内にはなっていない。反面、上位人気勢があまり8枠に入っていないというのも理由の一つなのだろうけど…。 ちなみに過去10年で8枠以外はすべて勝ち馬を出している。馬券圏内30頭をサンプルとすると、7枠がいちばん良くて6頭が馬券圏内。次に多いのが4枠の5頭。全体的に見ると8枠以外はあまり枠順に有利不利はない。 ただ相性の良い馬番とすれば7番と8番。ここだけで5勝もあげている。今年はドウデュースとキングズパレス。狙うとすればこの馬番かも…。 3.やっぱり今年もルメール騎手? 今年の秋GIシリーズでは、秋華賞・菊花賞とルメール騎手が連勝中。そして天皇賞(秋)も過去2年同騎手が勝っている。そんな絶好調男は今年もレーベンスティールで参戦する。 過去10年でもルメール騎手は、レイデオロ・アーモンドアイ・イクイノックスで合計5勝。成績は[5-0-2-3]という圧倒的なデータを残している。もちろん騎乗馬はいつもいいのだが、今年も上位候補としてマストな騎手となってくるだろう。 4.逃げ馬は買えるのか? 一昨年はペース良く逃げたパンサラッサが7番人気ながら2着となって、1着イクイノックスとの組み合わせながら、馬連は3330円という好配当を付けた。ほかにも逃げを選択した馬が馬券になったケースとしては、18年キセキ(6番人気)が3着、19年アエロリット(6番人気)が3着という例はある。 しかし過去10年での逃げ馬成功例はこの3頭だけ。逃げ切って勝った馬はおらず、ほかは惜しい競馬もあるが馬券圏内はキープできていない。逃げ馬は中心馬というよりは相手候補の1頭という感じになる。 一方、毎年上がり最速を出す馬は高確率で馬券圏内をキープしている。過去10年での上がり時計は良馬場限定ならば32.7秒から33.7秒までの間をマーク。上がり最速を出しているのはのべ13頭で、その成績は[3-6-1-3]。1着馬が多いというわけではないが、確実に馬券圏内に食い込んでくる。ただし1着馬になるためには、後ろ過ぎない好ポジションを取れることも重要となっている。