【このボンドカーなんぼ?】『007/慰めの報酬』で使用されたアストンマーティンDBSがオークションに オリジナルボンドカーの価格は?
その太っ腹ぶりが悪影響を及ぼしたのか、『慰めの報酬』は撮影途中で資金がなくなったりしてしまい、シナリオ自体も大幅に変更されてしまうのだが、そんなことはともかく、このオープニングシーンは、「アルファロメオ156」を適役にして、見ごたえのあるシーンではある(残念ながらカット数が多いのと、編集がいまいち雑なため、肝心のカーチェイスシーンがいったいどういうシーンなのか、目が追い付かないのが玉に瑕だが・・・)。 さて、今回の記事の中で気になったことは2点あり、その一つは10台のうちの5台が撮影後にもちゃんとした状態で残り、販売されたとのことで、その中の「E00042」が今回オークションに出ることになった個体というわけだが、あとの4台はどこに(?)というナゾである。おそらく残りの4台は世界中にいる裕福なボンドファンがひっそりと持っていることと思うが、「E00043」から「E00047」は、いつか今回のようにオークションなどで登場するのだろうか? もう一点の気になったことは、「その中の一台がガルダ湖に不時着したため、廃車になった」とさらっと記されているが、実はこれは当時結構なニュースとなって画像と共に世界中に報道された。 この事故のしょぼいところは、“撮影中ではなく移動中に運転を誤ってガードレールを突き破ってガルダ湖に落っこちた”、という部分で、幸いドライバーはなんとか脱出して無事だったというが、きっと自分がボンドになった気持ちで調子をこいて、ちょっとアクセルを多めに踏んだが故の事故だったことが想像できる。 さらにこの時に水没し全損した「DBS」は、熱心なボンドファンが3,500万円で水没して、ペシャンコな状態のまま、オブジェとして購入したという顛末さえあるので、いやはやジェームス ボンドのファンの世界というのは魑魅魍魎である。
Jan Götze
【関連記事】
- 【007祭り】One Car Is Not Enough: 1台だけじゃぜんぜん足りない MI6のカンパニーカー「ボンドカーの系譜をたどる」Part1
- 【007祭り】One Car Is Not Enough: 1台だけじゃぜんぜん足りない MI6のカンパニーカー「ボンドカーの系譜をたどる」 Part2
- 「プラモデルはやっぱり面白い」スペシャル 『007/ゴールドフィンガー』公開60周年記念 映画に出演した中で間違いなく世界で一番有名なクルマ物語
- 665馬力の純粋なアドレナリン それが新型アストンマーティン ヴァンテージの性能だ!
- 【新型ヴァンキッシュ登場!】新開発835馬力V12を搭載した「アストンマーティン ヴァンキッシュ」は純粋主義ガソリンヘッドのための1台