北朝鮮の弾道ミサイル、韓国全域が標的の「超大型ロケット砲」…日米韓の共同訓練への反発か
【ソウル=依田和彩】韓国軍合同参謀本部によると、北朝鮮は5日午前7時半頃、南西部・黄海北道(ファンヘプクト)沙里院(サリウォン)から日本海に向け、短距離弾道ミサイル数発を発射した。北朝鮮による弾道ミサイル発射は今年13回目。
韓国軍の発表によるとミサイルは約400キロ・メートル飛行した。日本政府は少なくとも7発が発射されたと発表したが、韓国軍は分析中だとしている。
韓国軍関係者は5日、今回発射されたミサイルが、韓国全域を標的とする600ミリ口径の「超大型ロケット砲」との分析を明らかにした。超大型ロケット砲は、北朝鮮が戦術核兵器と主張する短距離弾道ミサイルだ。
北朝鮮は米大統領選の投開票に先立ち、10月31日には大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射しており、米韓に対して核・ミサイル開発を強行する姿勢を誇示する狙いがあるとみられる。
今回の発射は11月3日に行われた日米韓の共同空中訓練への反発との見方もある。朝鮮中央通信は5日の発射直前、金与正(キムヨジョン)朝鮮労働党副部長が共同空中訓練を非難する談話を伝えていた。