投票日直前、トランプの選挙集会に異変! 聴衆が激減して異様に空席が目立つミステリー
<熱狂的な聴衆で知られるトランプの集会に、最後の最後で空席が目立ち始めた。いったいなぜなのか。選挙には影響するか>
米大統領選共和党候補のドナルド・トランプ前大統領は、選挙活動最終日である11月4日も激戦州を精力的に回って最後の訴えを行った。トランプはこの日、3つの州で4回にわたって集会を開いたが、最初に訪れたノースカロライナ州ローリーでの集会では空席が目立った。 【動画】投票日前日、空席だらけのトランプ集会を実況する記者 トランプはこの集会で、移民対策の強化などおなじみのトピックを中心に90分間にわたって演説を行った。国境管理の強化に協力しなければメキシコからの輸入品に関税を課すと息まき、民主党候補のカマラ・ハリス副大統領に対する不満を展開した。 だが会場には空席が目立ち、ソーシャルメディアユーザーやハリス陣営がすぐにこれを指摘した。 2015年からトランプ陣営の取材をしているというMSNBCの記者はXへの投稿で、「こんなに参加者が少ないのは見たことがない」と会場から実況している。「これはいったい何を意味するのか? 投票が済んだ人が来なくなったのか、それとも激戦州のノースカロライナではあまりに何度も集会をしているので聴衆が飽きたのか?」と興奮気味に語った。 トランプはこれまで、熱狂的な聴衆で会場を埋め尽くす「集客力」を何度も自慢してきた。だが大統領選に向けた(トランプにとって3回目の)選挙運動が終わりに近づくにつれて、聴衆の数は彼の主張より減っている。 たとえば、2日にノースカロライナ州グリーンズボロで開催されたトランプの集会では、ハリスの集会では埋まっていた上方の座席の一角が封鎖されていた。下の方にも空席があった。この日最後に訪れたミルウォーキーのフィサーブ・フォーラムでは、ステージ両側の広い範囲の座席が埋まらずじまいだった。 「聴衆のサイズ」は、9月に行われたテレビ討論会でハリスが「(トランプの)集会に集まった人々が疲れや退屈で早々に帰っていく」という報道に言及して以降、トランプにとって最も敏感な問題の一つになった。 トランプは10月31日、アリゾナ州グレンデールで米FOXニュースの元看板アンカーであるタッカー・カールソンと登壇したイベントで支持者に語りかけ、ハリスの同じ発言を再び取り上げた。 「あの嫌な女はテレビ討論会の中で『あなたの集会は参加者が少ないし集まった人々も帰っていく』と言ったが、私の支持者は帰ったりしない。会場は満席だ。参加希望者が全員入りきる会場が見つからないぐらいだ」とトランプは述べた。 「私は彼女にこう言った。『それは違う。私の集会は今回のイベントのように史上最大規模だと。空席などあったことはないし、途中で帰る人もいない』」
ジーザス・メサ